こんにちは、イシカワです。
この記事では、静岡県警察の論作文(小論文・作文)について、直近3年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。静岡県警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 静岡県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近3年の過去問(警察官A・警察官B)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
静岡県警察の論作文の試験条件
静岡県警察の論作文は、警察官Aが小論文、警察官Bが作文で、いずれも50分・575字以内という条件で実施されてきました。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 警察官A | 小論文 | 50分 | 575字以内 |
| 警察官B | 作文 | 50分 | 575字以内 |
575字以内という枠は、警察の試験としてはやや短めです。50分という時間も、構成を練る余裕は多くありません。短く・速く・的確に書く力が問われます。同じ試験でも、警察官Aは小論文、警察官Bは作文という区分けで、問われる中身が違います。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
静岡県警察・警察官A(小論文)の過去問と出題傾向
静岡県警察・警察官A(小論文)の過去問
警察官Aの小論文は、ひとことで言うと「社会・治安の課題+警察としての取組」が問われる形式です。
2025(令和7)年度
警察庁が令和6年10月に行った治安に関するアンケート調査で、「日本の治安は良い」と回答した人の割合が、調査開始後初めて6割を下回る結果となりました。国民の体感治安が低下している要因と警察がこれからも我が国の治安を守っていくために取り組むべきことについて、あなたの考えを述べなさい。
2024(令和6)年度
近年、デジタル技術の急速な進展や少子高齢化の進行など、社会情勢はめまぐるしいスピードで変化し、治安にも大きな影響を与えている。このような情勢の中、良好な治安を維持するため、警察としてどのような取組を推進するべきか。あなたが考える取組を2つ挙げ、理由とともに述べなさい。
2023(令和5)年度
警察では、子供を犯罪から守るための取組として、子供を対象とする性犯罪等の前兆とみられる「声かけ」「つきまとい」等の事案に関する情報の把握に努めています。これらの情報を活用し、子供を犯罪被害から守るための方策を3点述べなさい。
(出典:静岡県警察)
静岡県警察・警察官A(小論文)の出題傾向
3年分から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:体感治安・地域の安全という社会テーマが続く
体感治安の低下、社会情勢の変化への対応、子どもを守る方策。A区分はこの数年、「地域の安全をどう守るか」という一貫したテーマを出してきました。抽象論では足りません。要因を的確にとらえ、警察として何をするか、具体的な取組まで書ける人が評価されます。
傾向2:「2つ挙げ」「3点述べよ」と数を指定してくる
「取組を2つ挙げ」「方策を3点述べよ」など、答えの数を指定する設問が目立ちます。数を求められたら、必ずその数だけ用意してください。ここでズレると、内容以前に減点されます。さらに「理由とともに」という指定も多く、主張・理由・具体例をセットで書く力が求められます。
なお、イシカワ塾では、このような静岡県警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
静岡県警察・警察官B(作文)の過去問と傾向
静岡県警察・警察官B(作文)の過去問
警察官Bの作文は、A区分とは対照的に「受験者の人物像・志望度」を問う形式です。あなた自身の経験や価値観に切り込む問いが続きます。
2025(令和7)年度
あなたが今まで最も苦労したことを挙げ、そこから得られた教訓と、今後その経験をどのように生かそうと思うのか述べなさい。
2024(令和6)年度
強く印象に残っている事件・事故や災害等の出来事を理由とともに述べなさい。また、それらの出来事を踏まえ、あなたはどのような警察官になりたいと考えるのか述べなさい。
2023(令和5)年度
あなたが理想とする警察官はどのような警察官ですか。あなたが理想とする理由と警察官としてどのように仕事をしていきたいか述べなさい。
(出典:静岡県警察)
静岡県警察・警察官B(作文)の出題傾向
警察官Bの出題傾向はハッキリしており、「理想の警察官像」「最も苦労したこと」「印象に残った出来事」など、受験者の人物面の強みや価値観、経験が問われます。社会評論はほぼ求められません。
きれいごとを並べるだけでなく、自分の体験を一つ核に据え、そこから「だからこういう警察官になりたい」へつなげることが重要になります。部活・アルバイト・学校生活の中から、自分の強みや価値観を示すエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような静岡県警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(A・B共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、小論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。
特に静岡県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問の指示の数・問われ方をそのまま満たしているか。「2つ挙げよ」に1つしか書かない、「3点述べよ」に感想を書く。これは内容以前の失点です。
- 自分が提案しようとしている取組や対策が、現場の動きとして、仕事として想像できるか。理想論だけで終わっていないか。
- 575字・50分という条件で、結論を先に置き、最後まで読みやすく書き切れているか。装飾より構成です。
静岡県警察が掲げる運営の重点
静岡県警察は、運営指針として「県民の期待と信頼に応える警察(~正・強・仁~)」を掲げています。
この指針のもと、令和8年の重点目標として、次のような柱が示されています。
- 市民の日常生活の安全と平穏を確保するための対応・対策の推進
- 地域住民の不安を解消する街頭活動の推進
- 高齢者とこどもの交通事故防止対策の推進
- 凶悪な犯罪や組織犯罪の徹底検挙、サイバー空間の脅威への対処
警察官Aの過去問が「体感治安」や「子どもを守る方策」を扱ってきたのは、こうした重点目標と地続きです。静岡県警察がいま現実に力を入れている課題が、そのまま設問になっていると考えてよいでしょう。答案でも、この視点を一滴混ぜると、説得力が増します。
あわせて押さえておきたいのが、運営指針のモットーである「正・強・仁」です。正しさ、強さ、そして県民への思いやり。これは警察官の行動規範にあたるもので、警察官Bで問われる「理想の警察官像」を自分の言葉で書くときの手がかりになります。もちろん、面接でも役立ちます。
運営方針・活動指針は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。
(出典:静岡県警察『令和8年静岡県警察運営指針・重点目標』)
答案で使える静岡県の事実
傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを3つ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。
- 静岡県の高齢化率(65歳以上の割合)は30.9%(令和7年4月時点)で過去最高となり、毎年上昇が続いている。→ 「少子高齢化の進行と治安」を問うA区分で、社会情勢の変化を数字で示す序論の材料に。
- 令和6年の出生数は1万7,439人で過去最少、合計特殊出生率も1.19まで低下(8年連続で前年割れ)。→ 「デジタル化・少子高齢化など社会情勢の変化」というテーマの背景説明に。
- 県の第4次地震被害想定では、南海トラフ沿いの最大クラスの地震・津波で死者約10万5千人・全壊焼失約30万棟が想定され、令和6年8月には初の「南海トラフ地震臨時情報」も発表された。→ B区分「印象に残る事件・事故・災害」や「地域の安全」を書くときの、静岡ならではの具体材料に。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:静岡県公表資料[人口統計・地震被害想定等])
なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
- A区分は「治安課題+警察の取組」、B区分は「経験談+理想の警察官像」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
- 身につけた型に、静岡県警察の重要テーマを当てはめます。「体感治安」「子どもの安全」「交通事故防止」「正・強・仁」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、50分・575字を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。短い枠で要点を外さない感覚を体に入れます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。指示された「数」を満たしているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
静岡県警察の論作文は何分・何字ですか。
警察官A・Bともに50分・575字以内でした。ただし年度や区分で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。
文字数が575字と短いです。どう構成すればよいですか。
結論を最初に置き、理由と具体例で支える形が無難です。前置きを削り、設問が求める「数」をそのまま満たすことを最優先にしてください。
警察官Aと警察官Bで、対策は変えるべきですか。
はい。過去問を見るかぎり、警察官Aは小論文で社会・治安の課題、警察官Bは作文で自己の経験・警察官像が中心です。受ける区分に合わせて、練習するテーマも変えるべきでしょう。
治安の数値や統計を答案に入れるべきですか。
数字は年度で変動します。うろ覚えの数値を断定すると逆効果です。大まかなスケール感や近年の傾向(「増加傾向にある」など)に触れる程度にとどめ、正確な値は公式で確認してください。
過去問はどこまでさかのぼって練習すればいいですか。
まずは直近3年分の過去問を、自力で書けるようにしましょう。その上で、時間に余裕がある方や、静岡県警察が第一志望という方は、より過去にさかのぼって傾向を把握しておくべきでしょう。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。
文章が苦手でも合格できますか。
できます。警察官の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 静岡県警察の論作文は、A・Bともに50分・575字以内で、警察官Aは社会課題、警察官Bは自己の経験を問うという傾向でした。
- 設問の指示の数・問われ方をそのまま満たすことが第一関門。「体感治安」「子どもの安全」など、静岡県警察の運営重点とつながっています。
- 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、静岡県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM