こんにちは、イシカワです。
この記事では、北海道警察の論作文(作文・小論文)について、直近2年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。北海道警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 北海道警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近2年の過去問(警察官A・警察官B/各回)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
北海道警察の論作文の試験条件
北海道警察の論作文は、警察官A・Bともに試験時間60分で実施されてきました。区分によって呼び方が変わり、警察官A(大卒程度)は「論文」、警察官B(高卒程度)は「作文」として行われています。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 警察官A(大卒程度) | 論文 | 60分 | 公表なし(800字程度を目安に) |
| 警察官B(高卒程度) | 作文 | 60分 | 公表なし(800字程度を目安に) |
文字数について北海道警察は明確な公表をしていません。「公表なし」だからこそ、おおむね800字程度を一つの目安に練習しておくのが安全です。また、北海道警察の試験は1年度に第1回・第2回の2回実施されることがあり、回ごとにテーマが異なります。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
北海道警察・警察官A(論文)の過去問と出題傾向
北海道警察・警察官A(論文)の過去問
警察官Aの論文は、ひとことで言うと「なぜ警察官か、北海道警察は何を担うか」を、自分の言葉で説明させる形式です。各回でテーマが異なります。
2025(令和7)年度・第1回
あなたが警察官という職業を志望する理由について、他の職業との違いを踏まえて書きなさい。
2025(令和7)年度・第2回
北海道の安全・安心を守るために警察官が果たすべき役割は何か、あなたの考えと、その理由を書きなさい。
2024(令和6)年度・第1回
北海道警察官として働くことの魅力は何か、また、その魅力を発信するためにはどのような取組が必要か、あなたの考えを述べなさい。
2024(令和6)年度・第2回
最近の社会情勢を踏まえ、道民は警察官に何を期待しているか、あなたの考えとその理由を書きなさい。
(出典:北海道警察)
北海道警察・警察官A(論文)の出題傾向
直近2年分の過去問から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:「北海道」を問いに織り込むご当地テーマ
「北海道の安全・安心」「道民の期待」「北海道警察官の魅力」など、地域名を問いに織り込む出題が目立ちます。2024年度は第1回・第2回とも北海道・道民を主語に据えた問いで、2025年度第2回も「北海道の安全・安心」を正面から問いました。一般論ではなく、北海道に引きつけて書けるかが問われます。
傾向2:志望理由と警察官の役割を自分の言葉で説明させる
「警察官を志望する理由」「北海道警察官として働く魅力の発信」「道民の期待に応える役割」など、なぜ警察官か、現場で何をするかを具体的に書かせる問いが続きます。抽象的な評論ではなく、「警察官となった自分の行動」から逆算して答案を組むことが求められます。
なお、イシカワ塾では、このような北海道警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
北海道警察・警察官B(作文)の過去問と傾向
北海道警察・警察官B(作文)の過去問
警察官Bの作文は、A区分よりもさらに「あなたはどういう人か・入庁後の自分をどう描くか」を問う形式です。志望理由や警察学校での集団生活など、人物面に切り込む問いが続きます。
2025(令和7)年度・第1回
警察官を目指す具体的な理由を挙げた上で、警察官としてやりたいことを述べなさい。
2025(令和7)年度・第2回
警察官として採用された場合、警察学校に入校して集団生活を送ることになりますが、そこであなたが身に付けたいことは何か、述べなさい。
2024(令和6)年度・第1回
警察官に採用されると、警察学校に入校して集団生活を送りながら教育や訓練を受けることとなる。なぜ集団生活を送る必要があるのか、あなたの考えを自由に書きなさい。
2024(令和6)年度・第2回
道民から信頼される警察官になるために必要なものは何か、あなたの考えとその理由を書きなさい。
(出典:北海道警察)
北海道警察・警察官B(作文)の出題傾向
警察官Bの出題傾向はハッキリしており、「志望理由」「警察学校での集団生活」「信頼される警察官像」など、入庁後の自分を具体的に想像できているかを見たい問いが目立ちます。背伸びした社会評論はほぼ求められません。
きれいな言葉を並べるだけでなく、自分の経験や考えに引きつけて、なぜそう考えるかを述べることが重要になります。部活・アルバイト・学校生活の中から、自分の人柄や協調性を示すエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような北海道警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(A・B共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、小論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。
特に北海道警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問にまっすぐ答えているか。「理由を挙げた上で」「あなたの考えとその理由を」と言われたら、その要素を落とさず書けているか。
- 自分が書く取組や姿勢が、現場の動きとして、仕事として想像できるか。「現実に何ができるか」に触れずに、理想論だけで終わっていないか。
- 警察官としての適性が、文章からにじみ出ているか。警察批判や政治的に偏った主張になっていないか。
北海道警察が掲げる運営の重点
北海道警察は、基本理念として「犯罪や事故のない安心して暮らせる北海道の実現」を掲げています。実は、2025年度・第2回の警察官Aの論文で問われた「北海道の安全・安心を守るために警察官が果たすべき役割」は、この基本理念と正面から重なります。理念を知っているかどうかが、答案の書きやすさに直結するわけです。
北海道警察は、この基本理念のもとで、次のような重点目標を掲げています。
- 特殊詐欺等の徹底検挙
- 交通死亡事故の抑止
- 人身安全関連事案(ストーカー・DV・虐待・行方不明事案など)における被害者等の安全確保
- 災害、テロ等緊急事態への実効的な備え
- 安全安心の確保に向けた「見せる活動」の推進
見比べると分かるとおり、これらの重点は過去問のテーマとそのまま地続きです。「見せる活動」は、道民の目に触れる形で安全・安心を届ける取組であり、「北海道の安全・安心」「道民の期待」を問う出題と地続きです。特殊詐欺や交通安全といった社会テーマも、答案の具体例として使えます。北海道警察の重点を押さえておけば、初見のテーマでも引き出しから対応できます。
あわせて押さえておきたいのが、活動指針「道民とともに、道民のために ~ 強く 正しく 誠実に ~」です。これは職員が保持すべき基本姿勢として示されたもので、警察官Bで問われる「道民から信頼される警察官像」を自分の言葉で書くときの手がかりになります。もちろん、面接でも役立ちます。
基本理念・活動指針・重点目標は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。
答案で使える北海道の事実
傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる道の公表データを3つだけ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。
- 北海道の面積は約8万3千km²で全国第1位、人口密度は67人/km²と全国平均のおよそ5分の1(令和7年1月時点ほか)。→ 「北海道の安全・安心」「道民の期待」を論じる答案で、広い地域を限られた人数で守る北海道警の特性を示す材料に。
- 北海道の65歳以上人口の割合は32.1%(2020年)から2050年には42.6%へ上昇する見込み(令和5年推計)。→ 特殊詐欺の防止や高齢者の見守りなど、地域に密着した活動の必要性を示す材料に。
- 日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震では道内の想定死者数は最大約14万9千人で、早期避難が進めば大きく減らせるとされる(令和4年被害想定)。→ 「道民の安全・安心を守る役割」で、災害時の避難誘導や平時の備えの重要性を示す材料に。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:北海道公表資料[面積・人口統計・将来推計人口・地震被害想定等])
なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
- A区分は「志望理由・地域課題+警察の取組」、B区分は「経験談+志望・人物像」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
- 身につけた型に、北海道警察の重要テーマを当てはめます。「北海道の安全・安心」「道民の期待」「警察学校での集団生活」「信頼される警察官像」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、60分・800字程度を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。文字数は公表されていないので、目安で練習して時間配分を体に覚えさせます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
北海道警察の論作文は何分・何字ですか。
試験時間は警察官A・Bともに60分です。文字数は公表されていないため、おおむね800字程度を目安に練習しておくのが安全です。条件は年度で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。
警察官Aと警察官Bで、対策は変えるべきですか。
はい。区分で呼び方も変わり、警察官A(大卒程度)は「論文」、警察官B(高卒程度)は「作文」として実施されてきました。Aは志望理由や地域課題を論じる出題、Bは志望理由・警察学校の集団生活・信頼される警察官像など人物系の出題が中心です。受ける区分に合わせて、練習するテーマも変えるべきでしょう。
北海道ならではの対策はありますか。
あります。北海道警察は「北海道の安全・安心」「道民の期待」といった地域に引きつけたテーマが多く、基本理念「犯罪や事故のない安心して暮らせる北海道の実現」を踏まえられると強いです。公式サイトで重点目標に目を通し、「北海道を志望する自分」の言葉を用意しておくと、答案に厚みが出ます。
過去問はどこまでさかのぼって練習すればいいですか。
まずは直近3年分の過去問を、自力で書けるようにしましょう。その上で、時間的に余裕があったり、北海道警察が第一志望で何としても受かりたい、といった場合には、より過去にさかのぼって傾向を把握しておくべきでしょう。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。
時事ネタや数字は答案に入れるべきですか。
入れると具体性は増します。ただし、時事的な数値や統計情報は年々変わるのと、暗記し始めるとキリがない部分もあります。したがって、大まかなスケール感(「約◯◯件」「約◯◯名」など)や、近年の傾向(「増加傾向にある」「減少傾向にある」など)を把握して、答案に盛り込むのがオススメです。
文章が苦手でも合格できますか。
できます。警察官の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 北海道警察の論作文は、試験時間60分・文字数は公表なし(800字程度を目安に)で、警察官A(論文)は志望理由・地域課題、警察官B(作文)は人物像・入庁後の姿勢を問うという傾向でした。
- 直近の出題傾向は、「北海道の安全・安心」「道民の期待」「警察学校での集団生活」「信頼される警察官像」など。北海道警察の基本理念・重点目標とつながっています。
- 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、北海道警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM