こんにちは、イシカワです。
この記事では、岩手県警察の論作文(作文)について、直近の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。岩手県警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 岩手県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近の過去問(警察官Aは直近2年の各回、警察官Bは直近3年)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
岩手県警察の論作文の試験条件
岩手県警察の試験は「論文」ではなく「作文」として課されてきました。警察官A(大卒程度)・警察官B(高卒程度)ともに60分で、字数は明確に公表されておらず、近年は「12行以上で回答すること」と指定される回が見られます。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 警察官A(大卒程度) | 作文 | 60分 | 公表なし(約800字・12行以上指定の回あり) |
| 警察官B(高卒程度) | 作文 | 60分 | 公表なし(約800字・12行以上指定の回あり) |
作文という位置づけですが、序論・本論・結論を整える点は論文と同じです。また岩手県警察は年度により第1回・第2回の複数回実施があり、回によって出題が変わります。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
岩手県警察・警察官A(大卒程度)の過去問と出題傾向
岩手県警察・警察官A(大卒程度)の過去問
警察官Aの作文は、ひとことで言うと「自分の経験・強みを、岩手県警の仕事にどう活かすか」が問われる形式です。
2025(令和7)年度・第1回
あなたが思う警察官のあるべき姿は何か、また、それを踏まえて岩手県警察官としてどのような活動をしていきたいか、あなたの長所や経験を踏まえて具体的に述べなさい。(12行以上で回答すること。)
2025(令和7)年度・第2回
安全・安心な街とはどのような街であるか述べた上で、それを実現するために、あなたが警察官としてできることは何か述べなさい。(12行以上で回答すること。)
2024(令和6)年度・第1回
岩手県民の安全と安心を守るために、岩手県警察が果たす役割は何かを述べるとともに、その役割を果たすために組織の一員としてあなたの能力をどのように生かしていきたいか、あなたの考えを述べなさい。(12行以上で回答すること。)
2024(令和6)年度・第2回
あなたが警察官として県民のために働いていく上で大切だと思うことは何か、また、あなたがこれまでの生活で得た経験を警察官としてどのように生かしていきたいか具体的に述べなさい。(12行以上で回答すること。)
(出典:岩手県警察)
岩手県警察・警察官A(大卒程度)の出題傾向
直近2年分から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:「経験・強み」を必ず絡めてくる
「あなたの長所」「これまでの経験」「あなたの能力」を踏まえて書くよう、ほぼ毎年求められます。抽象的な理想論だけでは、まず評価されません。部活・アルバイト・学校生活などから、警察官の仕事に結びつく具体的なエピソードを2〜3個、先に言葉にしておく必要があります。
傾向2:「安全・安心」と地域性が軸
「安全・安心な街」「県民のために働く上で大切なこと」など、岩手県警が掲げる方向性がそのままテーマになっています。さらに「岩手県民の安全と安心」「岩手県警察官としてどのような活動をしていきたいか」と、わざわざ地名が入る出題が目立ちます。全国どこでも通る話ではなく、岩手で働く自分を描けるかが問われています。
なお、イシカワ塾では、このような岩手県警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
岩手県警察・警察官B(高卒程度)の過去問と傾向
岩手県警察・警察官B(高卒程度)の過去問
警察官Bの作文は、志望動機や「なりたい警察官像」を、自分の経験から書かせる出題が軸です。A区分より素直なテーマが多い印象です。
2025(令和7)年度
これまであなたが得た経験や努力してきたことを踏まえ、どのような警察官になりたいか述べなさい。(12行以上で回答すること。)
2024(令和6)年度
あなたがこれまで努力してきたことや自信を持ってできることは何か、それを警察官としてどのように生かしていきたいか述べなさい。(12行以上で回答すること。)
2023(令和5)年度
岩手県の安全・安心を守るために、警察官としてあなたができることは何か、これまでの経験や自分の長所等を踏まえながら述べなさい。
(出典:岩手県警察)
岩手県警察・警察官B(高卒程度)の出題傾向
警察官Bの出題傾向はハッキリしており、「努力してきたこと」「自信を持ってできること」「なりたい警察官像」など、受験者の経験と志望動機が問われる傾向があります。A区分と同じく「経験を絡める」軸は共通です。
きれいな言葉を並べるだけでなく、自分の経験と警察官の仕事を結びつけて、それをどう活かすかまで述べることが重要になります。「部活を頑張った」で止めず、何をどう乗り越え、それが警察の仕事のどこに活きるかまで、エピソードを一つ徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような岩手県警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(A・B共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。
特に岩手県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問にまっすぐ答えているか。聞かれたことに答えず、用意してきた志望動機を貼りつける答案は、すぐに見抜かれます。
- 経験が具体か。「部活を頑張った」で止めず、何をどう乗り越え、それが警察の仕事のどこに活きるかまで書けているか。
- 県警の仕事を理解しているか。交通、生活安全、地域、刑事と幅広い仕事を踏まえ、漠然と「人を助けたい」で終わっていないか。
岩手県警察が掲げる運営の重点
岩手県警察は、令和8年の基本姿勢として「県民の期待と信頼に応える力強い警察」を掲げています。設問に繰り返し登場する「県民のために働く上で大切なこと」「県民の安全と安心」という視点は、ここにつながっています。この基本姿勢のもと、次の7つを活動重点に定めています。
- 被災者に寄り添う警察活動の推進
- 子供・女性・高齢者の安全を確保するための活動の推進
- 悪質・重要犯罪の徹底検挙
- 安全意識を高める目立つ街頭活動及び交通指導取締りの推進
- 災害等への的確な対応及びテロ未然防止対策の徹底
- 能動的サイバー防御の推進
- 職員一人一人が輝ける魅力ある職場環境の実現
岩手県警の重点で目を引くのは、筆頭に「被災者に寄り添う警察活動」が掲げられている点です。県警は、東日本大震災津波の被災地では「真の復興は道半ば」であり、災害の教訓を風化させないきめ細やかな活動を続けるとしています。過去には復興に触れた出題もありました。岩手という土地の文脈を、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。
これらは作文に「丸暗記して貼る」ものではありません。自分の経験と重なる重点を一つ選び、「だから自分はこう貢献したい」とつなげる材料にしてください。基本姿勢・活動重点は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。
(出典:岩手県警察『岩手県警察運営重点』)
答案で使える岩手県の事実
傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを3つだけ紹介します。丸暗記ではなく、「安全・安心な街」を書くときの背景として使ってください。
- 東日本大震災津波による岩手県内の被害は死者4,672人・行方不明者1,122人にのぼり、県警は「真の復興は道半ば」と位置づけている(平成29年2月時点)。→ 「安全・安心な街」「被災者に寄り添う」テーマの背景として、岩手ならではの視点に。
- 岩手県の地震・津波被害想定(令和4年公表)では、日本海溝モデルで県全体の死者数は最大約7,100人(大半が津波による)と想定されている。→ 「災害への備え」を論じる際に、備えの重要性を示す材料に。
- 岩手県の人口は令和22年(2040年)に100万人を下回る見込みで、県北・沿岸地域では30年間で人口が平均43.9%減と推計される。→ 地域の見守りや防犯の担い手不足という文脈で、対策の背景に。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:岩手県公表資料[いわて震災津波アーカイブ・地震津波被害想定調査・将来推計人口等])
なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
- 岩手県警は経験を絡める出題が多いので、自分の経験ストックを2〜3個、先に言葉にしておきましょう。「その経験を警察官としてどう活かすか」まで一言添えられるようにしておいてください。
- 身につけた型に、岩手県警察の重要テーマを当てはめます。「安全・安心な街」「県民の期待と信頼」「なりたい警察官像」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、60分・原稿用紙で時間を測って書く練習を始めましょう。「12行以上」の指定にも対応できるよう、分量の感覚を体に覚えさせます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。声に出して読むと、論理の飛びが見つかりやすくなります。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。作文で書いた志望理由や「なりたい警察官像」は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
岩手県警察の試験は「論文」ですか「作文」ですか。
区分は「作文」です。論理の精密さより、自分の経験を素直に、わかりやすく書く力が問われます。とはいえ構成(序論・本論・結論)を整える点は論文と同じです。
岩手県警察の作文は何字書けばいいですか。
公式に「○○字以内」と明記されないことが多く、近年は「12行以上で回答すること」という指定が見られます。おおむね800字程度を一つの目安にしつつ、受験年度の様式と指定に必ず合わせてください。
第1回と第2回でテーマは変わりますか。
変わります。年度によって複数回実施があり、回ごとに別のテーマが出ます。この記事でも回ごとに分けて掲載しています。どちらも「経験を絡める」軸は共通です。
震災・復興のテーマは今も出ますか。
過去には復興に触れた出題がありました。近年は「安全・安心」「県民の期待と信頼」が前面に出ていますが、岩手県警は「被災者に寄り添う警察活動」を重点の筆頭に掲げています。岩手という土地の文脈として、復興の視点は持っておいて損はありません。
文章が苦手でも合格できますか。
できます。警察官の作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の経験で裏づけられているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。
ひとりで対策していて、手応えがありません。
よくあることです。作文は自分では出来を判断しにくいものです。解答例の型に沿って書き、設問とつき合わせて見直すだけでも変わります。家族や友人、学校の先生などに読んでもらうのもオススメです。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 岩手県警察の論作文は、警察官A・Bとも作文(60分・約800字)で、自分の経験を岩手県警の仕事にどうつなげるかを問うという傾向でした。
- 直近の出題傾向は、「経験・強みの活かし方」「安全・安心な街」「県民のために働く上で大切なこと」「なりたい警察官像」など。岩手県警察の運営重点とつながっています。
- 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、岩手県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM