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警察 論作文

【埼玉県警察の論文・作文】過去問・出題傾向まとめ

更新日 2026.08.06 執筆 イシカワ(元東京消防庁消防官) 監修 元警視庁警察官

こんにちは、イシカワです。

この記事では、埼玉県警察の論作文(論文・作文)について、直近3年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。埼玉県警察はⅠ類(大卒程度)が論文、Ⅱ類(高卒程度)が作文と、区分で形式が分かれます。その違いも含めて、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。

この記事でわかること

  • 埼玉県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・区分ごとの形式)
  • 直近3年の過去問(Ⅰ類・Ⅱ類)
  • 過去問から読み取れる出題傾向
  • 採点で見られやすい評定ポイント
  • 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答

埼玉県警察の論作文の試験条件

埼玉県警察の論作文は、Ⅰ類(論文)・Ⅱ類(作文)ともに60分・700字以上900字以内という条件で実施されてきました。

採用区分問題形式試験時間文字数
Ⅰ類(大卒程度)論文60分700字以上900字以内
Ⅱ類(高卒程度)作文60分700字以上900字以内

同じ埼玉県警察の採用試験でも、Ⅰ類は論文、Ⅱ類は作文という区分けです。Ⅰ類の論文は「課題に対して2つの問いに答える」二段構成が定番、Ⅱ類の作文は「自分の経験・考えを述べる」テーマが中心です。区分によって求められる中身がはっきり違います。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。

なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。

埼玉県警察・Ⅰ類(論文)の過去問と出題傾向

埼玉県警察・Ⅰ類(論文)の過去問

Ⅰ類の論文は、ひとことで言うと「社会の課題+警察としての対策」を、二段構えで問う形式です。

2026(令和8)年度
埼玉県警察では、自転車の乗車用ヘルメット着用の促進に向けて、様々な取組を行っています。そこで、次の2点について、700字以上900字以内で論じなさい。
1 自転車の乗車用ヘルメットを普及させるためには、警察としてどのような対策が必要か。
2 あなたが考える、自転車を運転する上での交通事故防止として注意すべきことは何か。

2025(令和7)年度
近年、SNSやインターネットの掲示板で、仕事の内容を明らかにせず、著しく高額な報酬の支払いを示唆するなどして犯罪の実行役を募集する投稿を掲載し、応募者が強盗や詐欺といった犯罪に加担することとなる、いわゆる「闇バイト」が問題となっています。そこで、次の2点について、あなたの考えを700字以上900字以内で論じなさい。
1 その背景として、どのようなことが考えられるか。
2 「闇バイト」問題に対して警察としてどのような対策が必要と考えるか。

2024(令和6)年度
近年、インターネットの利便性は飛躍的に向上しており、ブログ、コミュニティサイト等による利用者同士の交流、インターネット・バンクやインターネット・オークション等を利用した経済活動等が活発に行われるようになっている一方で、「サイバー犯罪」に関する取扱いが増加傾向にあります。そこで、次の2点について、700字以上900字以内で論じなさい。
1 「サイバー犯罪」に関する取扱いが増加している背景としてどのようなことが考えられるか
2 「サイバー犯罪」に対して警察としてどのような対策が必要となるか

(出典:埼玉県警察)

埼玉県警察・Ⅰ類(論文)の出題傾向

3年分から読み取れる傾向は、主に2つです。

傾向1:いま埼玉で起きている治安・社会の課題がそのままテーマになる

サイバー犯罪、闇バイト、自転車のヘルメット。Ⅰ類はこの数年、現に問題となっている身近な治安・社会課題を続けて出してきました。抽象論では足りません。背景の分析と、警察ができる具体策の両方を書ける人が評価されます。

傾向2:「①背景 → ②警察としての対策」の二段構成で問われる

多くの年度で「その背景として何が考えられるか」と「警察としてどのような対策が必要か」を、2点セットで問う形式が使われています。つまり、片方だけ厚く書いても設問に答えたことになりません。2つの問いに同じ熱量で答えることが求められます。

なお、イシカワ塾では、このような埼玉県警察・Ⅰ類の出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

埼玉県警察・Ⅱ類(作文)の過去問と傾向

埼玉県警察・Ⅱ類(作文)の過去問

Ⅱ類の作文は、Ⅰ類とは対照的に「受験者の人物像・志望度」を問う形式です。自分自身について書かせる問いが続きます。

2026(令和8)年度
「警察官として仕事をする上で大切だと思うこと」について、あなたの考えを700字以上900字以内で述べなさい。

2025(令和7)年度
「あなたが最も得意としていること」について述べた上で、それを警察官としてどのようにいかしていきたいか、あなたの考えを700字以上900字以内で述べなさい。

2024(令和6)年度
「あなたが今までの人生で最も努力したこと」について述べた上で、その経験を警察官としてどのように活かしていきたいか、あなたの考えを700字以上900字以内で述べなさい。

(出典:埼玉県警察)

埼玉県警察・Ⅱ類(作文)の出題傾向

Ⅱ類の作文は、「大切だと思うこと」「最も得意なこと」「最も努力したこと」など、自分自身について書かせるテーマが中心です。社会問題の知識より、自分の経験を警察官の仕事にどう結びつけるかが見られています。

エピソードの派手さは要りません。大切なのは、その経験から何を学び、警察官としてどう活かすかまで書き切ることです。ここを書かずにエピソード紹介で終わる答案が毎年とても多いので、自分の強みを示すエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。

なお、イシカワ塾では、このような埼玉県警察・Ⅱ類の出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

採点でどこを見られるか(Ⅰ類・Ⅱ類共通)

採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。

警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。

特に埼玉県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。

  • 設問にまっすぐ答えているか。Ⅰ類の①②の二問形式なら、片方が薄くならないよう、両方に同じ熱量で答えられているか。
  • 背景の分析を「最近多いから」で止めず、なぜ増えたのかを一段掘り下げ、対策は警察の立場で具体的か。評論家のような一般論ではなく、「警察に何ができるか」に落とし込めているか。
  • 警察官としての適性が、文章からにじみ出ているか。

埼玉県警察が掲げる運営の重点

埼玉県警察は、基本姿勢として「県民の安全・安心の確保(~県民の期待と信頼に応える力強い警察活動の推進~)」を掲げています。実は、Ⅰ類の論文テーマは、この重点施策とほぼ重なっています。方針を知っているかどうかが、テーマの当たりのつけやすさに直結するわけです。

この基本姿勢のもと、埼玉県警察は令和8年、次のような重点施策を掲げています。

  • 人身安全関連事案への的確な対処と、特殊詐欺対策をはじめとした犯罪対策の推進。
  • 交通事故防止対策、サイバー空間の脅威への的確な対処、凶悪・重要事犯の迅速な検挙。
  • 暴力団や匿名・流動型犯罪グループ等の犯罪組織の壊滅、迅速・的確な初動警察活動、テロ・災害等緊急事態への的確な対処。

(出典:埼玉県警察『令和8年基本姿勢・重点施策』)

Ⅰ類の過去問が「闇バイト」「サイバー犯罪」「自転車のヘルメット・交通事故防止」を扱ってきたのは、この重点施策とつながっています。埼玉県警察がいま力を入れている課題が、そのまま設問になっているということです。答案でも、この重点を踏まえた書きぶりができると、一段と説得力が増します。

これらの分野について、「背景(なぜ起きているか)」と「警察の対策(何ができるか)」を自分の言葉で2〜3行ずつ言える状態にしておくと、当日どんなテーマが来ても土台が崩れません。基本姿勢が掲げる「県民の期待と信頼に応える」という言葉は、Ⅱ類で問われる人物像を書くときの手がかりにもなります。もちろん、面接でも役立ちます。

基本姿勢・重点施策は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。

答案で使える埼玉県の事実

傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを2つだけ紹介します。丸暗記ではなく、背景(なぜ課題が起きているか)を示す材料として使ってください。

  • 埼玉県の高齢化率は令和7年で27.8%の見込みで、2040年には県民の3人に1人が高齢者になる見通し。→ 特殊詐欺の答案で、被害に遭いやすい高齢者が今後さらに増えるという背景の説明に。
  • 県人口は約729万人で、その93.6%が市部に居住(令和7年国勢調査速報)。→ サイバー犯罪や闇バイトの答案で、被害の母数が大きい大都市圏という背景の説明に。

なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。

(出典:埼玉県公表資料[国勢調査速報・高齢者人口推計等])

なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

試験当日までの対策ガイド

やることは至ってシンプルです。

  • 良質な解答例を読む
  • 自分で書いてみる

これだけに集中しましょう。

闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。

試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。

  1. 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
  2. Ⅰ類は「背景+警察の対策」の二段構成、Ⅱ類は「経験談+志望」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
  3. 身につけた型に、埼玉県警察の重要テーマを当てはめます。「特殊詐欺・闇バイト」「サイバー犯罪」「交通事故防止」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
  4. 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、60分・700〜900字を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。時間配分を体に覚えさせます。
  5. 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。Ⅰ類なら①②の両方に答えているか、Ⅱ類なら経験を仕事に結びつけているか、チェックしましょう。

なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。

よくある質問(FAQ)

受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。

埼玉県警察の論作文は何分・何字ですか。

直近の例では、Ⅰ類・Ⅱ類とも60分・700字以上900字以内でした。ただし年度や区分で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。

Ⅰ類とⅡ類で、対策は変えるべきですか。

はい。過去問を見るかぎり、Ⅰ類は論文で「社会・治安の課題+対策」の二段構成、Ⅱ類は作文で「自分の経験・考え」が問われる傾向があります。受ける区分に合わせて、練習するテーマも変えるべきでしょう。

どんなテーマが出やすいですか。

埼玉県警察が重点施策に掲げる分野(特殊詐欺・闇バイト、サイバー対策、交通事故防止など)が出やすい傾向です。重点施策を押さえておくと、当たりをつけやすくなります。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。

過去問はどこまでさかのぼって練習すればいいですか。

まずは直近3年分の過去問を、自力で書けるようにしましょう。その上で、時間的に余裕があったり、埼玉県警察が第一志望で何としても受かりたい、といった場合には、より過去にさかのぼって傾向を把握しておくべきでしょう。警察は年度をまたぐと過去問の公表が消えていくため、遡れる資料自体が貴重です。

文章が苦手でも合格できますか。

できます。警察官の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。

ひとりで対策していて、手応えがありません。

よくあることです。論作文は自分では出来を判断しにくいものです。解答例の型に沿って書き、設問とつき合わせて見直すだけでも変わります。家族や友人、学校の先生などに読んでもらうのもオススメです。

まとめ

最後に要点を整理します。

  • 埼玉県警察の論作文は、Ⅰ類・Ⅱ類とも60分・700〜900字で、Ⅰ類は社会課題の論文、Ⅱ類は自分について書く作文を問うという傾向でした。
  • 直近の出題傾向は、「特殊詐欺・闇バイト」「サイバー犯罪」「交通事故防止」など。埼玉県警察の重点施策とつながっています。
  • 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。

なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、Ⅰ類・Ⅱ類それぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。

あなたが最終合格し、埼玉県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。

イシカワ運営・執筆

  • 元 東京消防庁 消防官(運営・執筆)

元東京消防庁の消防官。現場での勤務経験と、採用される側・育てる側の両方の目線から、 警察官・消防官採用試験の論作文・面接対策を発信しています。イシカワ塾の記事は、リサーチから執筆までイシカワ本人が行っています。

監修者警察記事の監修

  • 元 警視庁 警察官(在籍 約12年)

本記事は、警視庁に約12年在籍した元警察官(地域課・機動隊を経て刑事課/巡査部長)が監修しています。 詳しくはイシカワ塾についてをご覧ください。