こんにちは、イシカワです。
この記事では、三重県警察の論作文(作文・小論文)について、直近の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。三重県警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 三重県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近の過去問(警察官Aは直近2年の全回、警察官Bは直近3年)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
三重県警察の論作文の試験条件
三重県警察の論作文は、警察官A・Bともに60分・600字以内という条件で実施されてきました。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 警察官A(大卒程度) | 論文 | 60分 | 600字以内 |
| 警察官B(高卒程度) | 作文 | 60分 | 600字以内 |
同じ三重県警察の採用試験でも、警察官Aは論文、警察官Bは作文という区分けです。時間と字数は同じでも、問われる中身がはっきり違います。600字はコンパクトな部類なので、だらだら書く余裕はありません。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
三重県警察・警察官A(論文)の過去問と出題傾向
三重県警察・警察官A(論文)の過去問
警察官Aの論文は、ひとことで言うと「社会の事件・事故+警察としての取組」が問われる形式です。第1回・第2回で別テーマが用意される点にも注目してください。
2025(令和7)年度・第1回
自転車による交通事故の増加傾向が続いていることを背景として、令和6年11月に道路交通法が改正され、自転車の危険な運転に対する罰則等が整備されました。良好な自転車交通秩序の実現に向け、今後警察としてどのようなことに取り組むべきか、あなたの考えを論述してください。
2025(令和7)年度・第2回
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は私たちの生活や社会経済活動の利便性を向上させる一方で、犯罪に悪用されている実態もみられます。SNSを取り巻く犯罪を防止するため、警察としてどのようなことに取り組むべきか、あなたの考えを論述してください。
2024(令和6)年度・第1回
令和6(2024)年1月に能登半島地震が発生し、石川県を中心に大きな被害がもたらされました。本県においても南海トラフ地震が発生した場合、甚大な被害が予想されています。過去の災害における課題や教訓に触れつつ、大規模な災害が発生した際に、警察としてどのようなことに取り組むべきか、あなたの考えを論述してください。
2024(令和6)年度・第2回
電動キックボードをはじめとする新たなモビリティが登場し、道路交通の主体が多様化する中、これに対応した交通ルールも整備されているところです。新たなモビリティと自動車、自転車、歩行者等との共存を図り、多様な交通主体全ての安全かつ快適な通行を確保するために、警察としてどのようなことに取り組むべきか、あなたの考えを論述してください。
(出典:三重県警察)
三重県警察・警察官A(論文)の出題傾向
直近2年・計4回分から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:交通・SNS・災害という「警察の王道テーマ」が循環する
自転車交通秩序、電動キックボード、SNS犯罪、大規模災害。A区分はこの数年、交通安全・SNS犯罪・災害対応という定番領域をくり返し出しています。とくに交通関連は、直近2年のいずれの年度でも問われています。奇をてらったテーマは少ないぶん、準備した人がそのまま有利になります。
傾向2:「警察としてどう取り組むべきか」まで必ず問われる
社会の事件・事故を題材にしたうえで、「警察としてどのようなことに取り組むべきか」まで論述させる二段構えが徹底しています。つまり、社会問題の評論で終わる答案は、設問に答えたことになりません。「自分(警察)の取組」から逆算して答案を組むことが求められます。
なお、イシカワ塾では、このような三重県警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
三重県警察・警察官B(作文)の過去問と傾向
三重県警察・警察官B(作文)の過去問
警察官Bの作文は、A区分とは対照的に「受験者の人物像・価値観」を問う形式が中心です。あなた自身の考え方や姿勢に切り込む問いが続きます。
2025(令和7)年度
チームで仕事を進めるうえで、何が大切だと思うか、あなたの考えを書いてください。
2024(令和6)年度
あなたが理想とする警察官像を挙げたうえで、そのような警察官になるために努力していきたいことは何か、あなたの考えを書いてください。
2023(令和5)年度
県内では交通死亡事故が多発しており、本年4月には3年ぶりに交通死亡事故多発警報が発令されました。三重県警察としても、交通死亡事故のない社会の実現を目指して、様々な取組を進めていく必要があります。交通死亡事故をなくすために警察としてどのような対策を行うべきか、あなたの考えを書いてください。
(出典:三重県警察)
三重県警察・警察官B(作文)の出題傾向
警察官Bは、「理想の警察官像」「チームで大切なこと」など、受験者の人物面や価値観を問う傾向があります。ただし2023年度は交通死亡事故対策も出ており、社会テーマが完全に排除されるわけではない点にも注意しておきましょう。
きれいな言葉を並べるだけでなく、自分の経験と警察官の仕事を結びつけて、なぜそう考えるかを述べることが重要になります。部活・アルバイト・学校生活の中から、自分の考え方を裏づけるエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような三重県警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(A・B共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。
特に三重県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問にまっすぐ答えているか。「警察としてどう取り組むべきか」まで問われたら、社会の説明で終わらず、取組まで書き切れているか。
- 自分が提案しようとしている取組や対策が、現場の動きとして、仕事として想像できるか。「現実に何ができるか」に触れずに、理想論だけで終わっていないか。
- 警察官としての適性が、文章からにじみ出ているか。
三重県警察が掲げる運営の重点
三重県警察は、運営の重点として「「県民と共に築く安全で安心な三重」の実現」を掲げ、スローガンに「強く・正しく・温かく」を据えています。A区分の過去問が扱ってきた交通安全・SNS犯罪・災害対応は、この重点とそのまま重なります。
具体的には、次の7項目が重点として挙げられています。
- 子ども・女性等を守る取組と犯罪対策の推進
- 地域住民の安心感を高める街頭警察活動の推進
- 犯罪の早期検挙に向けた総合力による捜査の推進
- 総合的な交通事故抑止対策の推進
- テロの未然防止と大規模災害等緊急事態対策の推進
- サイバー空間における脅威に対処するための取組の推進
- 犯罪被害者等支援の推進
A区分の過去問が「自転車や新たなモビリティの交通安全」や「SNS犯罪」「大規模災害」を扱い、B区分でも「交通死亡事故」が問われてきたのは、「総合的な交通事故抑止対策」「サイバー空間における脅威への対処」「テロの未然防止と大規模災害等緊急事態対策」といった重点と地続きだからです。答案でも、この「地元の実情」を踏まえた書きぶりができると、一段と説得力が増します。
あわせて押さえておきたいのが、「強く・正しく・温かく」というスローガンです。これは警察官に求められる姿勢を端的に示したもので、警察官Bで問われる「理想の警察官像」を自分の言葉で書くときの手がかりになります。もちろん、面接でも役立ちます。
運営方針・活動指針は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。
答案で使える三重県の事実
傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを3つだけ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。
- 三重県が公表した南海トラフ地震の被害想定(理論上最大クラス)では、県全体の想定死者数は約5万人で、その8割超が津波によるもの(令和8年3月時点)。→ 「大規模災害と警察の取組」を論じる答案で、被害の深刻さを示す材料に。
- 三重県の海岸線の長さは1,105kmで全国8位、南北約170kmの細長い県土を持つ(令和8年3月公表資料)。→ 沿岸部が広く、津波避難誘導や災害対応が広範囲に及ぶことを示す材料に。
- 三重県の高齢化率は令和2年の29.9%から令和22年には36.9%へ上昇する見込み(推計)。→ 高齢者が当事者になりやすい交通事故など、身近な安全課題の背景を示す材料に。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:三重県公表資料[南海トラフ地震被害想定・県勢要覧・人口動態等])
なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
- A区分は「社会課題+警察の取組」、B区分は「経験談+警察官像」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
- 身につけた型に、三重県警察の重要テーマを当てはめます。「交通安全」「SNS犯罪」「災害対応」「理想の警察官像」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、60分・600字を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。時間配分を体に覚えさせます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分(警察)になっているか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
三重県警察の論作文は何分・何字ですか。
警察官A・Bともに60分・600字以内で実施されてきました。ただし年度や区分で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。
警察官Aと警察官Bで、出題は違いますか。
はい。Aは「論文」、Bは「作文」として実施され、Aは時事的な社会問題を深掘りする設問が中心です。Bは社会問題に加えて、理想の警察官像やチームワークなど人物面を問う作文も出ます。受ける区分に合わせて、練習するテーマも変えるべきでしょう。
過去問と同じテーマは出ますか。
まったく同じ問題文が出る保証はありません。ただ三重県警察は交通安全・SNS犯罪・災害対応といった定番領域を毎年姿を変えて出しています。テーマの「柱」を準備しておけば、初見の設問にも応用が利きます。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。
600字で何をどう書けばいいですか。
「結論→理由→具体策→決意」の型に乗せてください。聞かれたことに正面から答え、具体策を一段掘り下げ、最後に警察官としての決意で締めると、短い字数でもまとまります。600字はコンパクトなので、だらだら書かず、結論を先に置くのが安全です。
三重県警察ならではの対策はありますか。
あります。三重県警察が掲げる運営の重点(総合的な交通事故抑止、サイバー空間の脅威対処、犯罪被害者等支援など)を頭に入れ、具体策の中に自然に織り込んでください。志望先の方向性を理解している答案は、それだけで印象が一段上がります。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 三重県警察の論作文は、60分・600字で、警察官Aは社会課題+警察の取組、警察官Bは人物像・価値観を問うという傾向でした。
- 直近の出題傾向は、「交通安全」「SNS犯罪」「災害対応」「理想の警察官像」など。三重県警察の運営の重点とつながっています。
- 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、三重県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM