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警察 論作文

【熊本県警察の論文・作文】過去問・出題傾向まとめ

更新日 2026.08.06 執筆 イシカワ(元東京消防庁消防官) 監修 元警視庁警察官

こんにちは、イシカワです。

この記事では、熊本県警察の論作文(作文・小論文)について、直近3年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。熊本県警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。

この記事でわかること

  • 熊本県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
  • 直近3年の過去問(警察官A・警察官B)
  • 過去問から読み取れる出題傾向
  • 採点で見られやすい評定ポイント
  • 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答

熊本県警察の論作文の試験条件

熊本県警察の論作文は、警察官Aが論文(70分)、警察官Bが作文(60分)と、区分によって時間も形式も異なります。

採用区分問題形式試験時間文字数
警察官A論文70分公表なし(約800字目安)
警察官B作文60分公表なし(約800字目安)

同じ熊本県警察の採用試験でも、警察官Aは社会課題への向き合い方を問う論文、警察官Bは人柄や価値観を掘り下げる作文と、問われる中身がはっきり違います。文字数は公表されていない年もあり、上の目安はあくまで一般的な分量です。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。

なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。

熊本県警察・警察官A(論文)の過去問と出題傾向

熊本県警察・警察官A(論文)の過去問

警察官Aの論文は、ひとことで言うと「社会の課題+自分の取組」が問われる形式です。

2025(令和7)年度
近年、急速な少子高齢化、科学技術の発達、在留外国人の増加などに加え、働き方やライフスタイルに対する国民意識の変化など、社会環境が目まぐるしく変化する中、警察はこのような状況に適切に対応していく必要があります。こうしたことを踏まえ、あなたが考える熊本県警察の最重要課題を挙げた上で、その課題に対してどのように取り組んでいきたいか、あなたの考えを述べなさい。

2024(令和6)年度
近年、社会情勢の変化に伴い、働き方や働く人の価値観が多様化する中、警察組織においてもワーク・ライフ・バランスの重要性がますます高まっています。そこで、このような状況を踏まえ、警察官として仕事をしていく中で、どのように仕事と私生活の調和を図っていきたいか、あなたの考えを述べなさい。

2023(令和5)年度
近年、「闇バイト強盗」と称される強盗等の事件が全国で発生しており、これらの事件では、「高額バイト」、「即日即金」等の文言を用い、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上で実行犯を募集する手口がとられる特徴があるほか、強盗の犯行態様の中に、被害者を拘束した上で暴行を加えるなど、凶悪なものもみられる。この種の犯罪から熊本県民を守るためには、どのような対策を行っていくべきか、あなたの考えを述べなさい。

(出典:熊本県警察)

熊本県警察・警察官A(論文)の出題傾向

3年分から読み取れる傾向は、主に2つです。

傾向1:時事性の高い社会課題に、自分の取組を具体で書かせる

闇バイト強盗、社会環境の変化、働き方の多様化。警察官Aは、いま社会で起きている問題を題材に据えます。共通するのは「どう取り組むか」「どのように図っていきたいか」という問い方。評論で終わらず、自分が現場でどう動くかまで踏み込めるかが分かれ目です。

傾向2:「熊本県警察の課題」として自分ごとに引きつけさせる

2025年度は「あなたが考える熊本県警察の最重要課題」、2023年度は「熊本県民を守るため」と、熊本という地域に引きつけて書かせる指定が入ります。一般論の対策で止めず、熊本で働く警察官として何をするかまで書けると、答案が一段と締まります。

なお、イシカワ塾では、このような熊本県警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

熊本県警察・警察官B(作文)の過去問と傾向

熊本県警察・警察官B(作文)の過去問

警察官Bの作文は、A区分とは対照的に「受験者の人物像・価値観」を問う形式です。あなた自身の資質や姿勢に切り込む問いが続きます。

2025(令和7)年度
警察官として働いていく上で大切なことについて、あなたの考えを述べなさい。

2024(令和6)年度
あなたが理想とする警察官像を述べた上で、その理想を実現するために警察官としてどのように仕事に取り組みたいか、あなたの考えを述べなさい。

2023(令和5)年度
あなたの個性を警察官としての職務にどのようにいかしていきたいか述べなさい。

(出典:熊本県警察)

熊本県警察・警察官B(作文)の出題傾向

警察官Bの出題傾向はハッキリしており、「大切なこと」「理想の警察官像」「あなたの個性」など、受験者の人物面や価値観が問われる傾向があります。社会評論はほぼ求められません。

きれいな言葉を並べるだけでなく、自分の経験と警察官の仕事を結びつけて、なぜそう考えるかを述べることが重要になります。部活・アルバイト・学校生活の中から、自分の個性を示すエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。

なお、イシカワ塾では、このような熊本県警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

採点でどこを見られるか(A・B共通)

採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。

警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。

特に熊本県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。

  • 設問にまっすぐ答えているか。設問のすり替えをせず、問われたことに答えているか。
  • 主張に、理由と具体例がついているか。「現実に何ができるか」に触れず、理想論だけで終わっていないか。
  • 警察官としての当事者意識・適性が、文章からにじみ出ているか。評論家になっていないか。

熊本県警察が掲げる運営の重点

熊本県警察は、令和8年の運営方針として「県民の期待と信頼に応える強い警察(~安全で安心して暮らせる熊本の実現~)」を掲げています。論文形式の警察官Aでは、この方向性を理解しているかどうかが、テーマの背景を読む力に直結します。

この運営方針のもと、熊本県警察は令和8年の運営重点として、次の5つの柱を掲げています。

  • 犯罪の起きにくい社会づくり(子ども・女性・高齢者を守る取組、少年の非行防止、サイバー空間の安全確保、地域に即したパトロールなど)。
  • 県民生活を脅かす犯罪の取締り(重要凶悪事件や窃盗の検挙、電話詐欺・SNS型投資・ロマンス詐欺、暴力団や匿名・流動型犯罪グループ、薬物事犯への対応)。
  • 安全かつ快適な交通の確保(歩行者・高齢者を守る対策、悪質・危険運転者の排除、自転車その他小型モビリティ対策)。
  • 災害等から県民を守る活動の推進(大規模災害への備え、テロの未然防止など)。
  • 県民の期待と信頼に応える強い組織づくり(相談対応・被害者支援、優秀な人材の確保・育成)。

(出典:熊本県警察『熊本県警察運営方針及び令和8年運営重点等』)

警察官Aの過去問が扱ってきた「闇バイト強盗」「社会環境の変化」は、この運営重点とぴたり重なります。熊本県警察がいま現実に力を入れている取組みを知っておくと、「最重要課題を挙げよ」と問われたときの引き出しになります。警察官Bで「理想の警察官像」を書くときにも、この方針が手がかりになります。もちろん、面接でも役立ちます。

運営方針・運営重点は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。

答案で使える熊本県の事実

傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを3つだけ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。

  • 平成28年の熊本地震では、約28時間の間に震度7が2度観測され、県内の死者は252人、住家被害は約19万7千棟に上った(平成29年12月時点)。→ 「熊本県警察の最重要課題」「熊本県民を守る」を書く答案で、大規模災害への備えという熊本ならではの論点に。
  • 令和7年国勢調査(速報)で県の総人口は約167.8万人、令和2年から6万人超の減少(△3.46%)。全国より約10年早く人口減少局面に入った。→ 「社会環境の変化」を問う設問で、少子高齢化・人手不足という背景の課題提示に。
  • 令和6年に半導体大手の製造子会社(JASM)が開所し、雇用予定は3,400人以上、経済波及効果は10年で約20兆円と試算される。→ 「目まぐるしく変化する社会環境」を書く答案で、産業集積に伴う人口流入や在留外国人の増加という熊本固有の変化として。

なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。

(出典:熊本県公表資料[国勢調査・熊本地震概要・くまもと新時代共創総合戦略等])

なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

試験当日までの対策ガイド

やることは至ってシンプルです。

  • 良質な解答例を読む
  • 自分で書いてみる

これだけに集中しましょう。

闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。

試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。

  1. 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
  2. A区分は「社会課題+自分の取組」、B区分は「経験談+人物像」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
  3. 身につけた型に、熊本県警察の重要テーマを当てはめます。「闇バイト」「特殊詐欺」「災害対応」「理想の警察官像」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
  4. 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、本番どおりに時間を測って書く練習を始めましょう。A区分は70分、B区分は60分。時間配分を体に覚えさせます。
  5. 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。

なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。

よくある質問(FAQ)

受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。

警察官Aと警察官Bで、対策は変えるべきですか。

はい。過去問を見るかぎり、警察官Aは「社会課題+取組」を問う論文(70分)、警察官Bは「人柄・価値観」を問う作文(60分)です。求められる中身が違うので、受ける区分に合わせて練習するテーマも変えるべきでしょう。

文字数は何字で書けばいいですか。

熊本県警察は文字数を公表していない年があり、目安はおおむね800字程度です。ただし年度で変わり得ます。最新の募集要項で確認し、当日は指定された枠に合わせてください。

時事ネタや数字は答案に入れるべきですか。

丸暗記は不要です。闇バイト、特殊詐欺、サイバー犯罪、薬物、災害。この5領域について「何が問題で、自分なら何をするか」を一言で言えれば十分です。数字を入れるなら、大まかなスケール感(「約◯◯件」など)にとどめ、公式での裏取りを忘れずに。

熊本県警察ならではの対策はありますか。

災害対応への視点を持っておくと強いです。過去問でも「熊本県民を守るため」「熊本県警察の最重要課題」と、地域に引きつける指定がありました。地域の文脈に触れられると、答案が他と差がつきます。

文章が苦手でも合格できますか。

できます。警察官の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。まず一文を短くし、各段落の最初に結論を置く。この2つだけで読みやすさが大きく変わります。

過去問はどこまでさかのぼって練習すればいいですか。

まずは直近3年分の過去問を、自力で書けるようにしましょう。その上で、時間的に余裕があったり、熊本県警察が第一志望で何としても受かりたい、といった場合には、より過去にさかのぼって傾向を把握しておくべきでしょう。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。

まとめ

最後に要点を整理します。

  • 熊本県警察の論作文は、警察官Aが論文・70分、警察官Bが作文・60分で、Aは社会課題+取組、Bは人物像・価値観を問うという傾向でした。
  • 直近の出題傾向は、「闇バイト」「社会環境の変化」「理想の警察官像」など。熊本県警察の運営重点とつながっています。
  • 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。

なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。

あなたが最終合格し、熊本県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。

イシカワ運営・執筆

  • 元 東京消防庁 消防官(運営・執筆)

元東京消防庁の消防官。現場での勤務経験と、採用される側・育てる側の両方の目線から、 警察官・消防官採用試験の論作文・面接対策を発信しています。イシカワ塾の記事は、リサーチから執筆までイシカワ本人が行っています。

監修者警察記事の監修

  • 元 警視庁 警察官(在籍 約12年)

本記事は、警視庁に約12年在籍した元警察官(地域課・機動隊を経て刑事課/巡査部長)が監修しています。 詳しくはイシカワ塾についてをご覧ください。