こんにちは、イシカワです。
この記事では、鹿児島県警察の論作文(作文・小論文)について、直近3年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。鹿児島県警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 鹿児島県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近3年の過去問(警察官A・警察官B)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
鹿児島県警察の論作文の試験条件
鹿児島県警察の論作文は、警察官A・Bともに60分・800字以内という条件で実施されてきました。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 警察官A | 論文 | 60分 | 800字以内 |
| 警察官B | 作文 | 60分 | 800字以内 |
同じ鹿児島県警察の採用試験でも、警察官Aは論文、警察官Bは作文という区分けです。時間と字数の枠は同じでも、問われる中身がはっきり違います。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
鹿児島県警察・警察官A(論文)の過去問と出題傾向
鹿児島県警察・警察官A(論文)の過去問
警察官Aの論文は、ひとことで言うと「社会の課題や警察の役割+自分がどう動くか」が問われる形式です。
2025(令和7)年度
匿名・流動型犯罪グループによりSNS等で犯罪の実行者が募集され、匿名性の高い通信手段を利用して指示が行われる事件(いわゆる闇バイト)が全国的に発生しているが、これらの犯罪情勢を踏まえ、その危険性と犯罪被害を抑止するための対策についてあなたの考えを述べなさい。
2024(令和6)年度
警察の果たすべき責任と義務に触れた上で、あなたが思い描いている警察官としての生き方や警察組織の一員としての働き方について述べなさい。
2023(令和5)年度
あなたが考える「警察官として果たすべき役割」について述べた上で、その役割を果たすため、あなたが必要と考える警察官としての要素をいくつか挙げ、その中で今のあなた自身に不足していると思う要素について、なぜそう考えるのか、今後どのように改善していきたいか、あなたの考えを述べなさい。
(出典:鹿児島県警察)
鹿児島県警察・警察官A(論文)の出題傾向
3年分から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:社会情勢を「警察の対応」に引きつけて論じさせる
2025年度の闇バイト(匿名・流動型犯罪グループ)が典型で、いま社会で起きている問題を題材にします。ポイントは、ニュースの感想で終わらせないこと。その危険性を分析し、被害を抑止するために何をするかまで踏み込ませる出題です。一般論ではなく、自分が警察官として動く前提で書けるかが評価されます。
傾向2:「警察官としての自分」を必ず書かせる
2024年度・2023年度は、「警察官としての生き方」「果たすべき役割と、自分に不足している要素」を問うています。つまりA区分でも、自分自身を伝える力は必須です。社会評論で終わらせず、「自分の行動・自分の課題」まで書き切ることが求められます。
なお、イシカワ塾では、このような鹿児島県警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
鹿児島県警察・警察官B(作文)の過去問と傾向
鹿児島県警察・警察官B(作文)の過去問
警察官Bの作文は、A区分とは対照的に「受験者の人物像・志望動機」を問う形式です。あなた自身の経験や価値観に切り込む問いが続きます。
2025(令和7)年度
あなたが学校や会社等の集団の中で活動する上で、最も心がけていることを挙げ、それが警察官としてどのように活かせるか述べなさい。
2024(令和6)年度
県民は、警察官であるあなたに何を期待し、何を求めると思うか、あなたの考えを述べなさい。
2023(令和5)年度
あなたが職業を選択するに当たって重視することは何か述べなさい。また、様々な職業がある中で、あなたが警察官という職業を選択した理由について述べなさい。
(出典:鹿児島県警察)
鹿児島県警察・警察官B(作文)の出題傾向
警察官Bの出題傾向はハッキリしており、「集団の中で心がけていること」「県民が警察官に期待すること」「職業選択で重視すること・警察官を選んだ理由」など、受験者の人物面や志望動機が問われる傾向があります。難しい社会評論はほぼ求められません。
きれいな言葉を並べるだけでなく、自分の経験と警察官の仕事を結びつけて、なぜそう考えるかを述べることが重要になります。部活・アルバイト・学校生活の中から、自分の強みや価値観を示すエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような鹿児島県警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(A・B共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。
特に鹿児島県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問にまっすぐ答えているか。役割・対策・不足要素など、問われた要素を漏れなく書けているか。
- 自分が提案しようとしている取組や対策が、現場の動きとして、仕事として想像できるか。「現実に何ができるか」に触れずに、理想論だけで終わっていないか。
- 警察官としての適性が、文章からにじみ出ているか。
鹿児島県警察が掲げる運営の重点
鹿児島県警察は、運営指針として「県民の期待に応える警察活動の推進」を掲げ、次の5つを運営重点にしています。
- 社会情勢の変化に応じた組織づくり
- うそ電話詐欺等の被害防止対策と子ども・女性等を守る対策の推進
- 悪質・重要凶悪犯罪の徹底検挙と匿名・流動型犯罪グループ等の組織犯罪への対策の推進
- 自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進
- 災害・テロ等の脅威に備えた諸対策の推進
2025年度・警察官Aの「闇バイト(匿名・流動型犯罪グループ)」の出題は、この「匿名・流動型犯罪グループ等の組織犯罪への対策」という重点とまっすぐつながっています。鹿児島県警察がいま現実に力を入れている課題が、そのまま設問になっているということです。答案でも、この「地元の実情」を踏まえた書きぶりができると、一段と説得力が増します。
また、運営指針そのものが「県民の期待に応える」姿勢を掲げている点も見逃せません。これは、警察官Bで問われる「県民が警察官に期待すること」「理想の警察官像」を自分の言葉で書くときの手がかりになります。もちろん、面接でも役立ちます。
運営方針・活動指針は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。
(出典:鹿児島県警察『令和8年鹿児島県警察運営指針・運営重点』)
答案で使える鹿児島県の事実
傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを2つだけ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。
- 鹿児島県の高齢化率は33.7%(令和4年)で、65歳以上の人口は51万人を超える(令和6年10月1日時点)。→ うそ電話詐欺や闇バイトの被害抑止を書く答案で、「被害に遭いやすい高齢者が多い」という課題提示に。
- 鹿児島県は有人離島28・離島人口18万人超で全国第1位、南北約590kmに及ぶ広大な県土をもつ(県公式)。→ 「警察官として果たすべき役割」「県民の期待」を論じる答案で、離島や広域を含めた地域の安全を守る背景づけに。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:鹿児島県公表資料[年齢別推計人口・高齢者保健福祉計画・地理概要等])
なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
- A区分は「社会課題・警察の役割+自分の対策」、B区分は「経験談+志望動機」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
- 身につけた型に、鹿児島県警察の重要テーマを当てはめます。「特殊詐欺(うそ電話詐欺)」「闇バイト・匿名流動型犯罪グループ」「理想の警察官像」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、60分・800字を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。時間配分を体に覚えさせます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
鹿児島県警察の論作文は何分・何字ですか。
警察官A・Bともに60分・800字以内でした。ただし年度や区分で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。
警察官Aと警察官Bで、対策は変えるべきですか。
はい。過去問を見るかぎり、警察官Aは「社会課題・警察の役割+対策」が問われる傾向、警察官Bは「人物像・志望動機」が問われる傾向があります。ただしA区分でも自分自身を書かせる年度があるため、自己分析はどちらの区分でも必須です。
過去問はどこまでさかのぼって練習すればいいですか。
まずは直近3年分の過去問を、自力で書けるようにしましょう。その上で、時間的に余裕があったり、鹿児島県警察が第一志望で何としても受かりたい、といった場合には、より過去にさかのぼって傾向を把握しておくべきでしょう。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。
時事ネタや数字は答案に入れるべきですか。
入れると具体性は増します。ただし、時事的な数値や統計情報は年々変わるのと、暗記し始めるとキリがない部分もあります。したがって、大まかなスケール感(「約◯◯件」「約◯◯名」など)や、近年の傾向(「増加傾向にある」「減少傾向にある」など)を把握して、答案に盛り込むのがオススメです。
文章が苦手でも合格できますか。
できます。警察官の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。
ひとりで対策していて、手応えがありません。
よくあることです。論作文は自分では出来を判断しにくいものです。解答例の型に沿って書き、設問とつき合わせて見直すだけでも変わります。家族や友人、学校の先生などに読んでもらうのもオススメです。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 鹿児島県警察の論作文は、60分・800字で、警察官Aは社会課題・警察の役割+対策、警察官Bは人物像・志望動機を問うという傾向でした。
- 直近の出題傾向は、「闇バイト・匿名流動型犯罪グループ」「果たすべき役割」「集団での心がけ」「職業選択の理由」など。鹿児島県警察の運営重点とつながっています。
- 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、鹿児島県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM