こんにちは、イシカワです。
この記事では、石川県警察の論作文(作文・小論文)について、直近の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。石川県警察の警察官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 石川県警察の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近の過去問(警察官A・警察官B)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
石川県警察の論作文の試験条件
石川県警察の採用区分は、おおまかに大学卒の警察官Aと、高校卒の警察官Bに分かれます。警察官Aは論文(70分・800字程度)、警察官Bは作文(60分・600字程度)と、区分によって問題形式も時間も字数も異なります。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 警察官A(大学卒) | 論文 | 70分 | 800字程度 |
| 警察官B(高校卒) | 作文 | 60分 | 600字程度 |
大学卒のAは「論文」、高校卒のBは「作文」という呼び方の違いに注目してください。Aはテーマに対する自分の考えと根拠を論理で組み立てる力、Bは体験を軸に人柄や意欲を伝える力が、それぞれ問われやすい傾向です。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
石川県警察・警察官A(大学卒・論文)の過去問と出題傾向
石川県警察・警察官A(大学卒・論文)の過去問
警察官Aの論文は、ひとことで言うと「社会課題と警察の役割をつなげる力」が問われる形式です。A区分は年1回の実施のため、直近3年分を掲載します。
2025(令和7)年度
SNS等を通じた犯罪と対策
2024(令和6)年度
大規模災害発生時の警察の役割と心構え
2023(令和5)年度
警察官としての対応について
(出典:石川県警察)
石川県警察・警察官A(大学卒・論文)の出題傾向
3年分から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:社会課題を「警察の役割・自分の行動」まで落とす
SNSを通じた犯罪、大規模災害時の役割。いま社会で起きている課題が題材になります。求められているのは知識の量ではありません。課題に対して警察がどう動くべきか、その中で自分は何をするかまで落とし込めるかどうか。抽象論で終わると、点が伸びにくい設問です。
傾向2:防災・地域の安全という文脈が強い
石川県は大規模災害を経験した地域です。防災・地域の安全という文脈は、題材として強い親和性を持ちます。2024年度に「大規模災害発生時の警察の役割」が問われたのも、その表れです。日頃から地域の安全に目を向けておくと、どのテーマでも厚みが出ます。
なお、イシカワ塾では、このような石川県警察・警察官Aの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
石川県警察・警察官B(高校卒・作文)の過去問と傾向
石川県警察・警察官B(高校卒・作文)の過去問
警察官Bの作文は、A区分とは対照的に「受験者の経験・人柄・理想像」を問う形式です。あなた自身の体験に切り込む問いが続きます。B区分は年に複数回実施される年があるため、直近2年について、実施された全ての回を掲載します。
2025(令和7)年度・第1回
これまでに苦労した経験と乗り越えて学んだこと
2025(令和7)年度・第2回
警察官を目指すきっかけと努力したこと
2024(令和6)年度
自分の強みと理想の警察官像について
(出典:石川県警察)
石川県警察・警察官B(高校卒・作文)の出題傾向
警察官Bの出題傾向はハッキリしており、「苦労した経験」「志望のきっかけ」「自分の強みと理想像」など、受験者の体験と人物面が、くり返し問われています。社会評論はほぼ求められません。
ここで見られるのは文章の上手さより、体験の具体と、そこから警察官としての適性へつなげる素直さです。借り物の言葉は、採点者にすぐ見抜かれます。部活・アルバイト・学校生活の中から、自分の強みや成長を示すエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような石川県警察・警察官Bの出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(A・B共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
警察官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、小論文・作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。気の利いた言葉や表現より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。
特に石川県警察の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問にまっすぐ答えているか。題意のずれは大きな減点につながります。
- 具体が一つでも入っているか。自分の体験・見聞きした事実に触れ、「現実に何ができるか」まで書けているか。
- 警察官としての適性(責任感・公正さ・粘り強さ)が、文章からにじみ出ているか。最後の一段落で「だから自分はこう動く」と言い切れているか。
石川県警察が掲げる運営の重点
石川県警察は、運営の指針として「県民の期待と信頼に応える力強い警察 ~安全で安心して暮らせる石川の実現~」を掲げています。過去問の「大規模災害時の役割」「SNSを通じた犯罪」は、この方針が重視する課題と、そのまま重なっています。
この方針の背景には、石川県警察が公表している、次のような治安情勢への危機感があります。
- 令和6年能登半島地震・令和6年奥能登豪雨で甚大な被害が発生し、被災地における復旧・復興を支える治安の確保が喫緊の課題となっている。
- 令和7年中、特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の被害額が過去最悪となり、幅広い年齢層に被害が拡大している。
- 生成AIの悪用やランサムウェア被害など、サイバー空間の脅威が極めて深刻な情勢で続いている。
- 交通事故の減少が鈍化・下げ止まり、死者に占める高齢者の割合が高い。令和8年4月1日から自転車等の交通反則通告制度が開始される。
とくに「被災地における復旧・復興を支えるための治安対策」は、石川県警察が重点目標の第一に掲げる石川ならではの課題です。警察官Aの過去問が「大規模災害」を扱ってきたのは、まさにこの危機感とつながっています。答案でも、この「地元の実情」を踏まえた書きぶりができると、一段と説得力が増します。
また、指針に掲げられた「県民の期待と信頼に応える力強い警察」というフレーズは、警察官Bで問われる「理想の警察官像」を自分の言葉で書くときの手がかりになります。もちろん、面接でも役立ちます。
運営の指針・重点目標は毎年更新されますので、受験前に最新版をチェックしておきましょう。
(出典:石川県警察『令和8年石川県警察運営の指針及び重点目標』)
答案で使える石川県の事実
過去問の中心である「大規模災害」に沿って、答案の説得力を上げる県の公表データを3つだけ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。
- 石川県では令和6年能登半島地震・令和6年奥能登豪雨が発生し、県は令和7年度を「復興元年」と位置づけている(両災害への対応の累計は約1兆3,105億円)。→ 「大規模災害発生時の警察の役割」テーマで、被災地の復旧・復興を支える治安確保の重みを示す材料に。
- 県の地震被害想定では、森本・富樫断層帯(金沢市で最大震度7)で死者最大約2,212人・建物全壊最大約46,947棟・避難者最大約19万人と予測されている。→ 発災時の警察の役割や平時の備えを、具体的な規模感とともに書く材料に。
- 令和6年の県の観光入込客数は前年比87.6%(約1割減)で、能登半島地震の影響が大きい。→ 災害が地域の暮らしや経済に与える打撃の大きさを示し、復興を支える治安の重要性を補強する材料に。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:石川県公表資料[地震被害想定・観光統計・予算概要等])
なお、イシカワ塾では、全国の警察本部の論作文課題や重点目標を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「警察論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
- A区分は「社会課題+警察の役割・自分の行動」、B区分は「経験談+志望・理想像」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
- 身につけた型に、石川県警察の重要テーマを当てはめます。「SNSを通じた犯罪」「大規模災害・防災」「サイバー対策」「理想の警察官像」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、Aは70分・800字、Bは60分・600字を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。時間配分を体に覚えさせます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や警察官像は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
石川県警察の論作文は何分・何字ですか。
大学卒の警察官Aは70分・800字程度の論文、高校卒の警察官Bは60分・600字程度の作文が基本線でした。ただし年度や区分で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。
警察官Aと警察官Bで、対策は変えるべきですか。
はい。過去問を見るかぎり、Aは社会課題への論理、Bは経験を軸にした人柄が問われやすい傾向です。時間も字数も違います。受ける区分に合わせて、練習するテーマも変えるべきでしょう。
字数はぴったりに収めないと減点ですか。
「程度」とある通り、多少の前後は許容されるのが一般的です。ただし大幅な不足は印象を損ねます。8割以上は埋めるつもりで書いてください。最新の指定は公式で確認しましょう。
過去問はどこまでさかのぼって練習すればいいですか。
まずは直近3年分の過去問を、自力で書けるようにしましょう。その上で、時間的に余裕があったり、石川県警察が第一志望で何としても受かりたい、といった場合には、より過去にさかのぼって傾向を把握しておくべきでしょう。当塾の「過去問・予想テーマ解答例」を活用するのもオススメです。
時事に弱いのですが、論文で不利になりますか。
専門知識の量より、課題と警察の役割をつなげられるかが見られます。ニュースの丸暗記は不要です。石川県警察の重点に沿って、自分の考えを言えれば十分戦えます。数値を使うなら、必ず最新の公式で裏を取ってからにしてください。
文章が苦手でも合格できますか。
できます。警察官の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」「思想的な偏りがないか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 石川県警察の論作文は、Aが論文(70分・800字程度)、Bが作文(60分・600字程度)で、Aは社会課題と警察の役割、Bは経験と理想像を問うという傾向でした。
- 直近の出題傾向は、「SNSを通じた犯罪」「大規模災害」「苦労した経験」「理想の警察官像」など。石川県警察の運営の重点(被災地の治安確保・サイバー・防災)とつながっています。
- 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、警察官A・Bそれぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、石川県警察・警察官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM