こんにちは、イシカワです。
この記事では、京都市消防局の論作文(作文)について、直近3年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。京都市消防局の消防官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 京都市消防局の作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
- 直近3年の過去問(上級・中級)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
京都市消防局の論作文の試験条件
京都市消防局の作文は、40分・600字以内という短時間・短文字数で、自分の経験を書かせる形式です。上級は6月、中級は9月に実施されてきました。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| 上級(消防職) | 作文 | 40分 | 600字以内 |
| 中級(消防職) | 作文 | 40分 | 600字以内 |
上級・中級とも40分・600字以内という枠組みです。短時間で構成を考えながら書き切る力が問われます。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名・実施時期等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
京都市消防局・上級(作文)の過去問と出題傾向
京都市消防局・上級(作文)の過去問
上級の作文は、ひとことで言うと「直近5年の経験を、困難への対処とともに深掘りさせる」形式です。
2025年度(R7)6月実施
直近5年間で、自ら問題意識を持ち、その解決のためにチャレンジした経験を、具体的なエピソードを交えて述べてください。
2024年度(R6)6月実施
最近5年間で、直面した困難を乗り越えた経験とその経験から学んだことを、具体的なエピソードを交えて述べてください。
2023年度(R5)6月実施
直近5年間であなたが最もストレスを感じた出来事と、その出来事にどのように対応したか、具体的に述べてください。
(出典:京都市消防局)
京都市消防局・上級(作文)の出題傾向
過去問から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:「直近5年」という期間指定が多い
上級では「直近5年間で」「最近5年間で」という枕がほぼ毎年つきます。これは、遠い昔ではなく、最近のあなたを見たいという意図でしょう。学生なら学校生活や部活、社会人なら職場の話。近い時期の具体例を、いくつか用意しておいてください。
傾向2:困難・ストレスへの「対処」と「学び」を問う
「困難を乗り越えた」「最もストレスを感じた出来事」「チャレンジした経験」。こうした言葉が繰り返し登場します。消防は、危険と緊張の中で冷静さを保つ仕事です。逆境にどう向き合い、どう立て直し、何を学んだかまで書けるかが問われます。きれいな成功談より、つまずきと回復のプロセスが効きます。
なお、イシカワ塾では、このような京都市消防局・上級の出題傾向に合わせた「予想テーマ模範解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
京都市消防局・中級(作文)の過去問と傾向
京都市消防局・中級(作文)の過去問
中級の作文は、上級と同じく経験を問いますが、「自分らしさ・人との関わり・自己理解」により重心が置かれます。
2025年度(R7)9月実施
「日常生活やこれまでの仕事の中で感じた無駄」について一例を挙げ、それにどのように対処したか具体的に述べてください。
2024年度(R6)9月実施
自分らしさが最も出た事柄と、その結果から学んだこと
2023年度(R5)9月実施
初めて会う人と接する際、私がいつも心がけていること
(出典:京都市消防局)
京都市消防局・中級(作文)の出題傾向
中級の出題は、「自分らしさ」「初めて会う人との接し方」「感じた無駄への対処」など、協調性と自己理解を測る設問が中心です。火災や防災といった専門知識はほとんど問われません。
消防はチームで動く仕事です。他者とどう関わるか、自分をどう捉えているかを言語化できると、ぐっと説得力が増します。上級と共通して「経験の深掘り型」であることを押さえ、日常の中の小さな本当の経験を、素材として貯めておきましょう。
なお、イシカワ塾では、このような京都市消防局・中級の出題傾向に合わせた「予想テーマ模範解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(上級・中級共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。
消防官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、作文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。盛った武勇伝より、小さくても本当の経験のほうが行間に表れます。
特に京都市消防局の作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問に正面から答えているか。題からずれず、エピソードが具体的で再現性があるか。
- 困難への対処の筋道が論理的か。そこから何を学び、どう活かすかまで書けているか。
- 600字を読みやすく構成できているか。出来事の説明で終わらず、学びと今後への接続まで届いているか。
京都市消防局が掲げる運営の重点
京都市消防局の作文は自分の経験を問う形式ですが、なぜ消防を志すのか、どんな消防官になりたいのかを答える土台として、消防局が何を目指しているかを知っておくと、答案にも面接にも一本の軸が通ります。
京都市消防局は、令和7年度予算で目指す将来像として「安心安全で災害に強いレジリエントなまち」の実現を掲げ、次の一文を示しています。
災害の激甚化・頻発化、救急需要の増大をはじめとする消防を取り巻く環境の変化に対応し、市民のいのちと暮らしを守る
この将来像を実現するため、次の4つの施策が重点的に推進されています。
- 迅速・的確な消防救急体制の確保(救急隊増隊をはじめとする救急需要対策など)
- 社会環境や火災態様の変化に適応した効果的な火災予防対策(観光客の増加を見据えた飲食店・宿泊施設の防火対策など)
- 市民等との連携による地域防災力の強化(消防団・自主防災組織への訓練指導や活動支援など)
- 持続可能な消防体制を支える職員・組織づくり(人材の確保・育成、勤務環境の整備など)
作文では、こうした消防の使命を踏まえつつ、あくまで自分の経験を軸に書けば十分です。困難を乗り越えた経験や人との関わりが、この「市民のいのちと暮らしを守る」仕事にどうつながるかを意識できると、志望動機にも面接にも一貫性が生まれます。
予算の重点施策は毎年度更新されます。受験前に、必ず最新版を確認しておきましょう。
(出典:京都市消防局「年報と記録2025(令和7年)」京都消防の現況>消防予算の現況)
なお、イシカワ塾では、全国の消防本部の論作文課題や重点を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- まず、直近5年の「困難・失敗・チャレンジ・人との関わり」を、それぞれ2〜3個ずつ書き出して経験を棚卸ししておきましょう。京都市消防局はこの系統が中心です。
- 「消防士の作文・小論文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、結論→具体→学びという基本の型を身につけましょう。
- 棚卸しした経験を、実際の過去問に当てはめて600字・40分を本番どおりに測って書く練習をします。本番は短時間です。手が止まる箇所が、あなたの弱点です。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 書いたものを音読して、1文を短く削りましょう。50字を超えたら、切れないか疑ってください。短時間・短文字数の京都市では、簡潔さがそのまま読みやすさになります。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。作文で書いた経験は、面接でも必ず聞かれます。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。
京都市消防局の作文は何分・何字ですか。
上級・中級ともに40分・600字以内でした。8割以上は埋めたいところです。年度で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください。
京都市消防局の作文は、専門知識が必要ですか。
直近3年を見る限り、専門知識を問う設問は出ていません。問われるのは、あなた自身の経験です。消防の知識より、エピソードの準備を優先してください。
上級と中級で、対策を変えるべきですか。
大きくは変えなくて大丈夫です。どちらも経験の深掘り型で軸は共通します。中級は「自分らしさ」「人との接し方」がやや多い印象なので、素材の幅を少し広げておくと安心です。
失敗談を書くと、マイナス評価になりませんか。
なりません。むしろ過去問は困難やストレスを正面から聞いてきます。大事なのは、その後の対処と学びです。立て直した過程まで書けば、十分に強みになります。
試験時間40分は、長いですか短いですか。
短いです。構成を考えながら書くと、あっという間に過ぎます。だからこそ、型を体に入れておくことが効きます。事前の書く練習が、そのまま時間対策になります。
直近3年より前の過去問は、どこで見られますか。
消防の作文は年度ごとにしか公表されにくく、まとまった形では入手が難しいのが実情です。まずは直近3年分を自力で書けるようにしましょう。当塾の「過去問・予想テーマ模範解答例」を活用するのもオススメです。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 京都市消防局の作文は、上級・中級とも40分・600字以内。専門知識より自分のエピソードを深掘りする「経験の深掘り型」でした。
- 繰り返される軸は困難・失敗・成長・人との関わり。採点では、誠実さと、学びへの接続が見られます。
- 準備は、経験を棚卸し → 型を身につける → 時間内に書くの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、上級・中級それぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、京都市消防局の消防官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
POLICE / FIRE EXAM