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消防 論作文

【長野市消防局の論文・作文】過去問・出題傾向まとめ

更新日 2026.07.30 執筆 イシカワ(元東京消防庁消防官)

こんにちは、イシカワです。

この記事では、長野市消防局の論作文(作文・小論文)について、直近の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。長野市消防局の消防官を目指す方が、何をどの順で準備すればいいか、分かりやすく整理しました。

この記事でわかること

  • 長野市消防局の論作文の試験条件(試験時間・文字数・問題形式など)
  • 直近の過去問(大学卒区分は直近2年の全回、高校卒区分は直近3年)
  • 過去問から読み取れる出題傾向
  • 採点で見られやすい評定ポイント
  • 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答

長野市消防局の論作文の試験条件

長野市消防局の論作文は、区分によって「論文」と「作文」が分かれるのが特徴です。大学卒区分は論文、高校卒区分は作文で、試験時間はいずれも90分でした。

採用区分問題形式試験時間文字数
大学卒区分論文90分公表なし(目安1200字程度)
高校卒区分作文90分公表なし(目安1200字程度)

同じ長野市消防局の採用試験でも、大学卒区分は論文、高校卒区分は作文という区分けです。文字数は「公表なし」で、目安として1200字程度を置いていますが、これは断定できる数値ではありません。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。

なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください

長野市消防局・大学卒区分(論文)の過去問と出題傾向

長野市消防局・大学卒区分(論文)の過去問

大学卒区分の論文は、ひとことで言うと「まちづくり・行政課題を、市職員としてどう考えるか」が問われる形式です。長野市は前期(6月)実施・後期(9月)実施と年に複数回の試験が組まれるため、直近2年分について、その年度に実施された回をすべて掲載します。

2025(令和7)年度・前期(6月)実施
人口減少・少子高齢化が進む中、市内では地域の行事や草刈り作業、農作業などの担い手不足が課題となっています。地域の担い手不足を補い、地域を維持していくために、長野市が取り組むべき具体的な対策について、あなたの考えを述べてください。

2024(令和6)年度・前期(6月)実施
長野市では、職員同士がお互いを尊重しながら、目標や課題に対して共通の認識を持ち、自律的に取り組むことにより、市役所組織を「チーム」として機能させることが重要であると考えています。あなたが本市職員に採用されたら、チームの一員として仕事の中でどのように取り組めるか、これまでの経験を踏まえて、あなたの考えを述べてください。

2024(令和6)年度・後期(9月)実施
人口減少社会の中で、今後も長野市の魅力を高め、活力ある地域づくりを進めるためには、将来を担う若者の力が欠かせません。若者にとって魅力あるまちづくりを進めるために、市としてどのようなことに取り組む必要があるか、あなたの考えを述べてください。

(出典:長野市消防局

長野市消防局・大学卒区分(論文)の出題傾向

過去問から読み取れる傾向は、主に2つです。

傾向1:人口減少を背景としたまちづくり・行政課題が問われる

地域の担い手不足、若者にとって魅力あるまちづくり、市役所組織のあり方。大学卒区分の論文は、長野市が現に抱える課題に踏み込みます。2025年度前期と2024年度後期は、いずれも人口減少・少子高齢化を前提に置いた設問でした。地域の現実を、市の職員としてどう受け止めるかが問われます。

傾向2:「市として取り組むこと」を自分ごととして書けるか

設問の多くは「市として取り組むべきこと」を問います。ここを評論家の立場で書いてはいけません自分が職員ならどう動くか、という一人称の視点が抜けると、評価は伸びにくくなります。「これまでの経験を踏まえて」と指定される年もあり、抽象論ではなく自分の体験に接続する力も見られています。

なお、イシカワ塾では、このような長野市消防局・大学卒区分の出題傾向に合わせた「予想テーマ模範解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

長野市消防局・高校卒区分(作文)の過去問と傾向

長野市消防局・高校卒区分(作文)の過去問

高校卒区分の作文は、大学卒区分とは対照的に「あなた自身の体験・人となり」を問う形式です。こちらは年1回の出題が続いています。

2025(令和7年)
あなたが仕事をする上で大切だと思うことについて、その理由も含めて述べてください。

2024(令和6年)
人を思いやり、人と協力し合うことの大切さについて、あなたの体験も含めて述べてください。

2023(令和5年)
あなたが他人と協力して行ったことの中で、達成感を得られたことについて述べてください。

(出典:長野市消防局

長野市消防局・高校卒区分(作文)の出題傾向

高校卒区分の出題傾向はハッキリしており、「協力」「思いやり」「達成感」「仕事で大切なこと」など、受験者の体験と人柄を問う傾向があります。まちづくりのような行政課題はほとんど問われません。

抽象論ではなく、具体的なエピソードで書けるかが分かれ目です。消防は組織で動く仕事です。チームで何かをやり切った体験は、そのまま現場での適性につながります。部活・アルバイト・学校生活の中から、協力・成長のエピソードを一つ、徹底的に深掘りしてネタを用意しておきましょう。

なお、イシカワ塾では、このような長野市消防局・高校卒区分の出題傾向に合わせた「予想テーマ模範解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

採点でどこを見られるか(大学卒・高校卒共通)

採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に働けるか」だと考えてください。

消防官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。もちろん、作文・論文として基本的なルールを守ることは大前提ですが、それ以上に、「問われたテーマに正面から向き合っているか」「自分なりに最後まで答えを出しているか」が特に重視されます。字のきれいさや難しい言葉より、自分の頭で考えた跡があるかどうかを、採点者は見ています。

特に長野市消防局の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。

  • 読み手に伝わる構成になっているか。結論が先にあり、理由と具体例が続いているか。
  • 体験に具体性があるか。「頑張った」ではなく、何を、どう頑張ったかまで書けているか。
  • 消防という仕事への理解がにじんでいるか。命を預かる現場で、協調性と責任感がどう生きるか。

長野市消防局が掲げる運営の重点

長野市消防局は、『令和8年度 長野市消防局運営方針』を公表しています。スローガンは「~各種災害に立ち向かう 力強い『ながの』の消防~」。組織目標として、次の一文を掲げています。

安全で安心して暮らせるまち「ながの」を実現するため、力強い消防体制を構築します

この運営方針は、次の2つの基本方針で構成されています。

  • 基本方針1:迅速・的確な消防体制を構築します(消防体制の維持・整備、消防力・組織の強化、各種システムを活用した災害対応力の強化)
  • 基本方針2:地域防災力の充実強化を目指します(林野火災注意報・警報の広報、住宅防火、消防団と自主防災組織等との連携強化)

とくに注目したいのが基本方針2「地域防災力の充実強化」です。大学卒区分の過去問が問うてきた「地域の担い手不足」や「地域を維持していくための対策」は、消防団や自主防災組織との連携で地域を守るというこの方針と、地続きのテーマです。答案でこうした市の実情を踏まえられると、一段と説得力が増します。

運営方針は毎年更新されます。受験前に、必ず最新版を確認しておきましょう。

(出典:長野市消防局『令和8年度 長野市消防局運営方針』

答案で使える長野市の事実

傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる市の公表データを3つだけ紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。

  • 令和元年東日本台風で、長野市は死者15人(災害関連死13人を含む・令和3年3月末時点)、住家8,300棟以上が損壊し、千曲川堤防が約70mにわたり決壊、市内で約1,541ヘクタールが浸水した。→ 「地域防災力の充実強化」を論じるとき、備えが必要な理由を実感を持って示す材料に。
  • 市の推計では、総人口は2020年の約37万3千人から2050年に約30万4千人(2020年比81.6%)へ減少し、働き手にあたる15〜64歳は約7割に減る見込み。→ 「地域の担い手不足」「地域の維持」テーマで、担い手が細っていく構造の課題提示に。
  • 市の人口ビジョンは、10代後半〜20代前半の若い世代が進学・就職を機に東京圏へ多数流出することを課題としている。→ 「若者にとって魅力あるまちづくり」テーマで、なぜ若者施策が要るのかの背景に。

なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。

(出典:長野市公表資料[人口ビジョン・財政推計・令和元年東日本台風災害対応検証報告書等])

なお、イシカワ塾では、全国の消防本部の論作文課題や重点を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。

試験当日までの対策ガイド

やることは至ってシンプルです。

  • 良質な解答例を読む
  • 自分で書いてみる

これだけに集中しましょう。

闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。

試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。

  1. 消防士の作文・小論文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。結論・理由・具体・まとめの骨格をまず固めます。
  2. 大学卒区分は「まちづくり・行政課題+自分の動き」、高校卒区分は「体験談+学び」で書く準備をしましょう。自分の区分に合わせて、書くネタの引き出しを作っておいてください。
  3. 身につけた型に、長野市の重要テーマを当てはめます。「地域の担い手不足」「若者にとって魅力あるまちづくり」「地域防災力の充実強化」「協力・成長の体験」などのテーマで予想問題を作り、実際に手を動かして答案を作る練習をします。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
  4. 最初はじっくり書いても構いませんが、試験本番の2週間前くらいまでには、90分・1200字程度を本番どおりに測って書く練習を始めましょう。時間配分を体に覚えさせます。
  5. 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。設問で問われていることにしっかり答えているか、主語が自分になっているか、チェックしましょう。

なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。論作文試験で書いた志望理由や経験は、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、自分の軸を一本にしておくのが望ましいです。論作文は面接の下書きでもあります。

よくある質問(FAQ)

受験生からよく受ける質問に答えます。準備の手が止まりがちな点を中心にまとめました。

長野市消防局の論作文は何分・何字ですか。

大学卒区分・高校卒区分ともに試験時間は90分でした。文字数は公表されておらず、目安として1200字程度を置いています。年度で変わる可能性があるので、受験の際は必ず最新の募集要項を確認してください

大学卒区分と高校卒区分で、対策は変えるべきですか。

はい。過去問を見るかぎり、大学卒区分は「まちづくり・行政課題」を問う論文、高校卒区分は「自分の体験」を問う作文という違いがあります。受ける区分に合わせて、練習するテーマも変えるべきでしょう。

文字数が「公表なし」とのことですが、何字で練習すればいいですか。

目安として1200字程度で練習するのが現実的です。ただし、これは断定できる数値ではありません。90分という時間に対して十分に書き切れる分量を、本番前に体に入れておきましょう。最終的には受験年度の公式(募集要項)で必ず確認してください

令和元年東日本台風について、どこまで書けばいいですか。

長野市にとって大きな出来事であり、地域防災を論じるうえで避けて通れません。事実として触れるのは自然ですし、備えの必要性を伝える材料になります。ただし、固有の計画名や細かい数値は思い込みで書かず、公式で裏を取ってから使ってください。

文章が苦手でも合格できますか。

できます。消防の論作文の採点は、表現のうまさより、「設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているか」が評価の軸になります。答案の型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。

直近3年より前の過去問は、どこで見られますか。

消防の作文は年度ごとにしか公表されにくく、まとまった形では入手が難しいのが実情です。まずは直近3年分を自力で書けるようにし、余裕があればより過去へさかのぼりましょう。当塾の「過去問・予想テーマ模範解答例」を活用するのもオススメです。

まとめ

最後に要点を整理します。

  • 長野市消防局の論作文は、区分で形式が分かれ、いずれも90分大学卒区分はまちづくり・行政課題の論文、高校卒区分は体験を書く作文という傾向でした。
  • 直近の出題傾向は、「地域の担い手不足」「若者にとって魅力あるまちづくり」「チームの一員としての取組」「協力・成長の体験」など。長野市消防局の運営方針(地域防災力の充実強化)とつながっています
  • 準備は、解答例を読む → 自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。

なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、大学卒区分・高校卒区分それぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。

あなたが最終合格し、長野市消防局の消防官として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。

イシカワ運営・執筆

  • 元 東京消防庁 消防官(運営・執筆)

元東京消防庁の消防官。現場での勤務経験と、採用される側・育てる側の両方の目線から、 警察官・消防官採用試験の論作文・面接対策を発信しています。イシカワ塾の記事は、リサーチから執筆までイシカワ本人が行っています。