こんにちは、イシカワです。
この記事では、広島市消防局の論作文(小論文)について、直近3年の過去問・出題傾向・試験当日までの対策方法をまとめています。広島市消防局は、Ⅰ種とⅡ種で文字数や問われ方が異なります。何をどの順で準備すればいいか、区分ごとに分かりやすく整理しました。
この記事でわかること
- 広島市消防局の論作文の試験条件(試験時間・文字数・区分など)
- 直近3年の過去問(Ⅰ種・Ⅱ種)
- 過去問から読み取れる出題傾向
- 採点で見られやすい評定ポイント
- 当日までの準備の手順と、よくある質問への回答
広島市消防局の論作文の試験条件
広島市消防局の論作文は、Ⅰ種とⅡ種で文字数が異なるのが特徴です。いずれも試験時間は60分の小論文です。
| 採用区分 | 問題形式 | 試験時間 | 文字数 |
|---|---|---|---|
| Ⅰ種(消防) | 小論文 | 60分 | 1,000字程度 |
| Ⅱ種(消防) | 小論文 | 60分 | 800字程度 |
Ⅰ種は1,000字程度、Ⅱ種は800字程度。採用区分によって、求められる分量と思考の深さが変わります。ここからは区分ごとに、過去問と出題傾向を見ていきましょう。
なお、実際の試験時間・字数・区分名等の試験条件は、年度ごとに変わることがあります。本試験前には必ず、最新の公式情報(募集要項・採用案内等)を確認してください。
広島市消防局・Ⅰ種(消防)の過去問と出題傾向
広島市消防局・Ⅰ種(消防)の過去問
Ⅰ種は1,000字程度。試験日ごとに一題が出題される形式で、複数のテーマが用意されています。ひとことで言うと「広島市の地域課題+行政サービスのあり方」を問う形式です。
2025(令和7)年度
近年、費やした時間に対する効果(いわゆる「タイムパフォーマンス」)を重視する志向が強まっている。こうした社会における行政サービスの在り方について考察した上で、より効果的・効率的な行政サービスを提供するためにはどのような取組を行うことが有効か、あなたの考えを述べよ。
広島市の強みを一つ挙げ、その強みを生かすために広島市としてどのような取組を行うことが有効か、あなたの考えを述べよ。
2024(令和6)年度
市民が抱く「市役所のイメージ」とはどのようなものかを市民の目線に立って考えた上で、その「市役所のイメージ」を向上させるためにはどのような取組を行うことが有効か、あなたの考えを述べよ。
国の発表によると、令和2年3月に大学、高校等を卒業した新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は、3割を超えている。こうした状況の背景について考察した上で、若者の早期離職に関し、企業や自治体等は、雇用する立場としてどのような取組を行うことが有効か、あなたの考えを述べよ。
2023(令和5)年度
少子高齢化や人口減少が進む中で生じる課題を一つ挙げ、その課題に対して広島市としてどのような取組を行うことが有効か、あなたの意見を述べよ。
あなたの試験区分に関する分野において、行政が今後取り組むべき課題とその対応策について、「技術革新」という用語を用いてあなたの考えを述べよ。
(出典:広島市消防局)
広島市消防局・Ⅰ種(消防)の出題傾向
3年分から読み取れる傾向は、主に2つです。
傾向1:広島市の地域課題を自分ごととして論じさせる
「広島市の強み」「少子高齢化や人口減少」といった、地域に根ざした問いが繰り返し出ています。一般論で終わらせず、広島市という具体に落とせるかが分かれ目です。消防なのに消防と直接関係ないテーマが多いのは、市の職員としての資質も見ているからです。
傾向2:行政サービスの効率と質を考えさせる
「タイムパフォーマンス」「市役所のイメージ向上」など、サービスの届け方を問うテーマも目立ちます。いずれも「考察した上で、有効な取組を述べよ」という形で、背景の分析+具体的な取組まで書かせます。消防も行政サービスの一翼。市民にどう届けるかの視点を持って書いてください。
なお、イシカワ塾では、このような広島市消防局・Ⅰ種の出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
広島市消防局・Ⅱ種(消防)の過去問と出題傾向
広島市消防局・Ⅱ種(消防)の過去問
Ⅱ種は800字程度。Ⅰ種よりやや短く、「働く姿勢や対人対応」を問う傾向が見えます。
2025(令和7)年度
市民から困難な要求を受けた場合、どのように対処すべきか、あなたの考えを述べよ。
2024(令和6)年度
あなたが仕事を進めていく上で、迷いが生じたときには、どのように対処すべきか、あなたの考えを述べよ。
2023(令和5)年度
急速に少子高齢化が進展する中、これからの広島市職員に求められる姿勢について、あなたの考えを述べよ。
(出典:広島市消防局)
広島市消防局・Ⅱ種(消防)の出題傾向
読み取れる傾向は2つです。
傾向1:現場で働く人間としての構えを問う
「困難な要求への対処」「迷いが生じたとき」など、Ⅱ種は働く人間としての姿勢を問います。消防は市民と直に接する仕事です。理想論ではなく、実際にどう動くかを、自分の言葉で具体的に書けるかが問われます。
傾向2:少子高齢化を背景にした職員像
2023年の「少子高齢化が進む中で求められる職員の姿勢」のように、社会の変化を踏まえた職員像も問われます。広島市が向き合う人口課題を背景に置きつつ、これからの職員に必要な構えを、自分なりに描いておいてください。
なお、イシカワ塾では、このような広島市消防局・Ⅱ種の出題傾向に合わせた「予想テーマ解答例」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
採点でどこを見られるか(Ⅰ種・Ⅱ種共通)
採点者が見ているのは、文章の上手さよりも「この人と一緒に現場に立てるか」だと考えてください。
消防官の採用試験は、文章力を競う試験ではなく、一緒に働く仲間を選ぶ試験です。借り物の言葉はすぐに見抜かれます。大切なのは、課題を自分の言葉で具体に落とせているか。背伸びした施策より、実行できそうな一歩を書く方が、ずっと響きます。
特に広島市消防局の論作文試験の場合、次のポイントに注意しましょう。
- 設問の問い(「考察」「取組」など)に正面から答えているか。広島市・消防という具体に結びついているか。
- 主張と根拠がねじれていないか。理想論だけで終わっていないか。
- 誤字脱字や時間切れがなく、最後まで書き切れているか。消防は隊で動く仕事、チームで動く意識がにじんでいるか。
広島市消防局が掲げる運営の重点
広島市消防局は、公式広報冊子「広島の消防」の中で、消防局の基本姿勢と使命を次のように示しています。
いつ発生するか分からない災害に備え、日頃から、地域の防災力を高めるとともに、災害時に被害を最小限に抑えることができるよう、その体制整備に取り組み、災害に強く安心して生活できるまちづくりを進めていきます。
広島市消防局は、昭和23年3月7日、自治体消防として発足以来、市民の生命、身体及び財産を災害から守るため、消防防災の任務に当たっています。
広島市消防局の論作文は、行政サービスや地域課題など消防に直接は結びつきにくいテーマも出ます。ですが、この基本姿勢が示すとおり、消防の仕事は地域の防災力を高め、災害に強いまちづくりを進めることにあります。答案で広島市の課題を論じるとき、「その安全を市の一員として支える」という消防職員の視点を最後に一言添えられると、説得力が一段と増します。
消防局の重点施策の中身は、年度で更新されます。受験前に、最新の公式資料を確認しておきましょう。
(出典:広島市消防局『広島の消防』)
答案で使える広島市の事実
傾向で見たテーマに沿って、答案の説得力を上げる公表データを紹介します。丸暗記ではなく、序論で課題の深刻さを示す材料として使ってください。
- 広島市の高齢化率は2020年の25.7%から2040年には33.0%(市民の3人に1人以上が高齢者)となる見込みで、2017年以降は転出超過(特に15〜39歳)が続いている。→ 「少子高齢化・人口減少」がテーマの論文で、課題の深刻さを示す序論の材料に。
- 令和6(2024)年の広島市の観光客数は1,434万人(統計開始以来過去最高)、うち外国人観光客は251万3千人で、G7広島サミットや広島空港の国際便再開が要因。→ 「広島市の強みを一つ挙げ」がテーマの論文で、都市の魅力を示す材料に。
なお、数値は公表時点のもので、年度によって更新されます。答案で使うときは「約」を付けた概数で十分です。
(出典:広島市公表資料[人口ビジョン・観光客数統計等])
なお、イシカワ塾では、全国の消防官採用試験の論作文課題を分析し、最も出題可能性の高いテーマだけを集めた「予想テーマ解答例セット」もご用意しております。必要に応じてご活用ください。
試験当日までの対策ガイド
やることは至ってシンプルです。
- 良質な解答例を読む
- 自分で書いてみる
これだけに集中しましょう。
闇雲に、自分の力だけで論作文対策を乗り切ろうとするのは、あまりに無謀です。もちろん、独学での努力を否定するわけではありませんが、論作文試験の先には面接なども控えていますので、ここは出来る限り効率化し、他の試験対策に投資できる時間を増やしましょう。
試験当日までのオススメの過ごし方は以下の通りです。
- 「消防論作文の書き方ガイド」などを参考にしつつ、解答例を読み、論作文の基本の型を身につけましょう。背景→課題→取組の流れで、複数テーマに使い回せる骨格を作ります。
- Ⅰ種1,000字・Ⅱ種800字の分量を体に入れましょう。区分ごとの字数感覚を、実際に書いてつかんでおきます。
- 身につけた型に、広島市の地域ネタを3つ仕込みます。強み・人口減少・防災など、自分の言葉で説明できる素材を用意します。当塾の「過去問解答例」や「予想テーマ解答例セット」を活用するのもオススメです。
- 試験本番の2週間前くらいまでには、60分で本番どおりに測って書く練習を始めましょう。時間配分を体に覚えさせます。
- 書いた答案を、設問とつき合わせて見直しましょう。「考察」「取組」など問われていることに答えているか、面接の答えと矛盾しないか、チェックしましょう。
なお、できれば仕上げの段階で意識してほしいのが、面接対策との一貫性です。作文で書いた志望動機や自己PRは、面接でも問われる可能性があります。両者で言うことがブレないように、同じ人物像で話せるよう自分の軸を一本にしておきましょう。論作文は面接の下書きでもあります。
よくある質問(FAQ)
広島市消防局の論作文は、作文ですか、小論文ですか。
追跡では小論文形式です。Ⅰ種・Ⅱ種とも、背景の考察と取組・対処を論じる出題が中心で、体験談だけでは足りません。
Ⅰ種とⅡ種で、対策を変えるべきですか。
変えてください。Ⅰ種は地域課題や行政サービス、Ⅱ種は働く姿勢や対人対応が出やすい傾向です。受ける区分に合わせて素材を仕込みます。
消防なのに、消防と関係ないテーマが多いのはなぜですか。
広島市消防局は市の職員としての資質も見ているからです。地域課題や働き方の問いを通じて、市民に向き合う姿勢を確かめています。
文字数はぴったり埋めないと減点ですか。
「程度」とある以上、多少の幅は許容されるのが通例です。ただし、大幅な不足は印象を損ねます。8〜9割以上を目安に、最後まで書き切ってください。
当日、テーマが選べる場合はどう選べばいいですか。
自分の素材で具体を書ける方を選んでください。立派なテーマより、自分が深く書けるテーマの方が、結果的に高く評価されます。
文章が苦手でも合格できますか。
できます。採点は表現のうまさより、設問にまっすぐ答え、自分の言葉で書けているかを見ています。型を覚えて練習を重ねれば、文章力そのものは後からついてきます。それでも不安な場合は、解答例つきの教材を選択肢のひとつにしてください。
まとめ
最後に要点を整理します。
- 広島市消防局の論作文は、Ⅰ種1,000字・Ⅱ種800字、ともに60分・小論文でした。
- 傾向の柱は地域課題・行政サービス・働く姿勢。Ⅰ種は地域・サービス、Ⅱ種は姿勢・対人対応が中心です。
- 準備は、解答例を読む → 広島市の具体を仕込んで自分で書いてみるの順番で進めるのが最短ルートです。
なお、ひとりでの対策に不安がある方、手応えがなかった方、仕事や部活などで時間がない方には、Ⅰ種・Ⅱ種、それぞれの採用区分に合わせて、独学での合格をサポートするテキストもご用意しています。必要に応じてご活用ください。
あなたが最終合格し、広島市消防局の消防士として活躍されることを心から願っております。イシカワでした。
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